古賀市議会 2016-03-18
2016-03-18 平成28年第1回定例会(第3日) 本文
2016年03月18日:平成28年第1回定例会(第3日) 本文 ▼最初の
ヒット個所へ(全 0 ヒット) 1 午前9時30分開議
〔出席議員18名〕
◯議長(結城 弘明君) 皆さんおはようございます。これより本会議を再開いたします。
────────────・────・────────────
日程第1.諸報告
2 ◯議長(結城 弘明君) 日程第1、諸報告をいたします。
本日の議事日程はお手元に配付のとおりであります。
また、市長より議会に報告したい旨の申し出があっておりますので、これを受けることにいたします。
市長。
3 ◯市長(中村 隆象君) さきの本定例会におきまして、議会の御同意をいただきました第40号議案副市長の選任についての提案理由におきまして、坂本副市長の退任される日を3月31日とお伝えしておりましたが、その後
九州経済産業局の事情により、退任される日が3月30日となりましたことから、議会へ御報告させていただきます。
4 ◯議長(結城 弘明君) 以上で、諸報告を終わります。
────────────・────・────────────
日程第2.議案の訂正について
5 ◯議長(結城 弘明君) 次、日程第2、議案の訂正についてを議題といたします。
説明を求めます。
市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
6 ◯市長(中村 隆象君) 平成28年
古賀市議会第1回定例会に提案しております議案の一部に記述の間違いがございました。深くおわび申し上げます。
間違っておりました箇所は、第9
号議案古賀市
消費生活センターの組織及び運営等に関する条例の制定についての本則中、第2条第2項の中で「8条」とあるところが、正しくは「第8条」となります。
また、第36
号議案平成27年度古賀市
介護保険特別会計補正予算(第3号)についての別紙条文中、第1条の「第4項」とすべきところを「第2項」と数字を誤って記述しておりました。
この2議案につきましては、既に御審議をしていただいている最中ですが、訂正をさせていただきたく、お願い申し上げます。
今後、
条例案作成における
スケジュール等見直しを行い、黙読に終わらず、読み合わせを徹底するなど、再発防止に努め、このような間違いがないよう、気を引きしめて取り組んでまいりたいと考えております。まことに申しわけございませんでした。
7 ◯議長(結城 弘明君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案の訂正については、これを承認することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
8 ◯議長(結城 弘明君) 異議なしと認めます。よって議案の訂正については、これを承認することに決定いたしました。
────────────・────・────────────
日程第3.一般質問
9 ◯議長(結城 弘明君) 次、日程第3、一般質問を行います。
順次、質問を許します。
内場恭子議員。
〔
内場議員 登壇〕
10 ◯議員(14番 内場 恭子君) おはようございます。
日本共産党の内場恭子です。
3月11日、忘れません、
東日本大震災と
福島原発事故から5年という節目の年を迎えました。改めて犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災者の皆さんにお見舞いを申し上げます。復興に向けて粘り強い努力を続けていらっしゃる被災者の皆さん、自治体の皆さん、そして被災地への支援を続けていらっしゃる全国の皆さんに心から敬意を表します。
大震災から5年が経過しましたが、今でも17万4,000人もの被災者が仮設住宅での不自由な
避難生活を強いられ、
震災関連死が3,400人にも上っています。被災地では住宅再建や
災害公営住宅への入居、まだまだ途中であり、住宅の再建も被災地の復興もこれからという段階です。とりわけ住宅の再建は、建設資材と建設費の高騰にも加わり、さらに大きな困難がのしかかっているということです。
5年という月日の間に、復興への新たな困難や障害が生まれ、被災者の高齢化も進んでいます。今、被災者に寄り添い、被災地の困難を解決するために支援の抜本的な拡充が求められています。さらに、今福島では原発事故から5年が経過しても、約10万人もの人が県内外の
避難生活を余儀なくされております。福島第一原発の
放射能汚染水はいまだに増加し、1日550トンも発生しております。5年を経過しても溶け落ちた核燃料の状態さえわからず、収束とはほど遠い状態です。
日本共産党は、国民の皆さんとともに1日も早い被災地の復興と被災者の皆さんの生活の再建などを願い、
東日本大震災と
福島原発事故からの復興のため、最後の最後まで力を尽くしてまいります。
そこで、本日の質問は安心をキーワードに、1件目、安心の
国民健康保険税にということについてです。古賀市では
国民健康保険税の値上げをしようとしています。
そこで、1、
国民健康保険税の値上げについての市長の見解はどのようなものでしょうか。
2、
国民健康保険税の値上げについて、市民への説明はどうするつもりなんでしょうか。
3、国の
保険者支援制度の
財政支援策の活用状況はいかがでしょうか。
4、
国民健康保険会計財政の現状と今後の見込みはどうでしょうか。
5、国保税の値下げをすべきではないでしょうか。
次に、安心の
介護保険制度についてです。
介護保険法の改定で国が責任を持って行う全国一律の基準・価格の
保険給付から古賀市が行う要
支援サービスの
総合事業になります。
そこで、1、
介護予防・
日常生活支援総合事業の移行準備はどうですか。
2、
サービス事業所、
ボランティア、NPOなど、多様な
サービスの確保はできていますか。
3、要
支援サービスの利用者への
サービスの質・量を保つことができるのか。そのための方法はどのようなものでしょうか。
4、要支援者のニーズに応えることができるんでしょうか。
次に、安心でおいしい水をについて質問いたします。古賀市の
水道事業は、市の豊かな河川と地下水、
福岡水道企業団からの水とで成り立っています。さらに、この4月から北九州市からの導水の活用が始まります。市民からは、おいしい、そして安心で安価な水が求められています。そこで質問いたします。
1、市長公約の水道料金の30%削減はどうなっていますか。
2、安心でおいしい、安価な水の確保への考えはどうですか。市民からの要望に応えることができるのでしょうか。
以上を市長に質問いたします。
11 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
12 ◯市長(中村 隆象君)
内場議員の1件目の御質問、安心の
国民健康保険税にについてお答えします。
1点目についてお答えします。本格的な高齢化の進展や医療の高度化に伴い、医療費が年々増加する一方、若年者の減少や所得の低下により、
保険税収入の増加が見込めないという構造的な問題に直面しております。古賀市においても、平成26年度
国民健康保険特別会計において、繰上充用を行うなど、国保の
財政運営は厳しいものとなっております。税率改定を行わなければ増加する医療費とのバランスがとれないことにより、累積赤字が膨らみ、将来の被保険者の負担増になることは避けることができません。御理解を賜りたいと思います。
2点目についてお答えします。広報やホームページ及び出前講座などにより周知に努めてまいりたいと考えております。
3点目についてお答えします。国の
保険者支援制度については、
保険税軽減の対象となる低所得者数に応じて
平均保険税の一定割合を公費で支援されるものであります。また、
保険税軽減制度は、
国民健康保険税の応益分の7割、5割、2割軽減した相当額を公費で支援されるものでありますことから、活用は十分にいたしております。
4点目についてお答えします。
国民健康保険特別会計は、単年度収支では例年1億円前後の収支不足が生じておりましたが、前年度からの繰越金がございましたので、平成25年度までは赤字決算とはなっておりませんでした。しかしながら、平成26年度に赤字に転じ、平成27年度予算より繰上充用を行ったものです。今後の見込みについても、国保の構造的問題により厳しい
財政運営になると思われます。
特定健康診査等事業や
医療費適正化事業をさらに推し進め、増大する医療費の伸び率を最小限にすべく努力してまいりたいと考えております。
5点目についてお答えします。
国民健康保険につきましては、制度の維持及び被保険者間の負担の公平性の観点からも、現状の医療費全体に要する応分負担をいただく必要があることから、
国民健康保険税の引き下げについては、現状では難しいと考えております。
2件目の御質問、安心の
介護保険制度についてお答えします。
1点目についてお答えします。
介護予防・
日常生活支援総合事業が平成28年4月から着実に実施できるよう、現在利用者への説明や契約事務、事業所の指定などの移行準備を進めているところであり、今後も引き続き市民への周知には努めてまいりたいと考えております。
2点目についてお答えします。訪問型及び
通所型サービス事業所については、現在指定作業を行っており、十分な体制は確保できているものと考えております。また、
シルバー人材センター委託による
訪問型サービスについては、現在担い手の養成研修が修了し、登録を進めているところです。今後さらに高齢者が担い手として活躍できるよう、
ボランティアやNPOなど地域の多様な主体の確保に努めてまいりたいと考えています。
3点目についてお答えします。
介護予防・
日常生活支援総合事業では、これまでの要
支援認定者への訪問介護、
通所介護サービス事業所が経過措置により、そのまま
総合事業の事業所としてみなされ、古賀市が
サービスの基準等を定めることから、基本的には
サービスの質・量は保つことができるものと考えております。また、新たに
基準緩和型サービスが創設され、職員数、職員の資格及び運営の基準が緩和できるようになり、古賀市がその基準を定めることとなっております。
4点目についてお答えします。
訪問型サービスについては、現在と大きな変動はございませんが、基準緩和型の
通所サービスについては、利用者のニーズに合わせた利用時間の設定や送迎などが実施され、また
利用者負担についても、これまでの月額ではなく利用回数に応じた設定となるなど、ニーズに即した
サービスの利用が可能となっております。
3件目の御質問、安全でおいしい水道をについてお答えします。
1点目についてお答えします。現在、
本市水道事業では、市民の
経済的負担軽減のため
水道料金引き下げの実現に向け取り組んでおります。具体的には、財政計画や投資計画のシミュレーションを行いながら、今後の最も効率的な経営のあり方について検討を重ねております。その実現に向けては、関係団体との調整等もあることから、現在慎重に検討を進めており、その進捗を踏まえながら
水道料金削減についての判断をしてまいりたいと考えます。
2点目についてお答えします。水道水の品質を維持し、市民の方々へ安全安心な水を届けることが最重要であることは言うまでもございません。その上で、
水道事業の効率化を図るため、費用削減や収益の確保を推し進めながら、安価で良質な水の供給に努めてまいりたいと考えます。
13 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
14 ◯議員(14番 内場 恭子君) では、再質問に移ります。
まず、
国民健康保険税についてです。市長の見解としては、高齢化、医療費の増加、また構造的な問題もあるという指摘もありました。これはもう本当に同感です。しかし、市民の皆さんから見て、今回の保険税の
引き上げ、赤字であるのでやむなしという回答になっているかもしれませんが、今回の
引き上げは医療分の所得割を現行7.0%から8.5%に、
後期支援分現行2.0%を3.1%に、介護分を1.7%を2.9%に
引き上げる。保険税で最高額は年間17万5,300円の
引き上げ、少ない方でも年間600円以上にもなるという形です。これは本当に市民への影響が大きいと考えます。市長、市民にとって負担が大きいと考える、こういうお考えはありませんか。負担が大きくなっても構わない、やはり赤字を賄うためには何とか市民で考えてほしいというふうなことだけでしょうか、いかがでしょうか。
15 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
16 ◯市長(中村 隆象君) もちろん負担が大きくないとは決して申しませんし、負担をしてもいいというよりも、負担やむなしということで、これは今後
国民健康保険にかかわらず、あらゆる面で高齢化によります市民への負担というのは増してくる構造的な問題を抱えております。そのことについて、少しでも負担が重くなるのを緩和できるよう全力を挙げて
健康づくりなどに取り組みたいと考えております。
17 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
18 ◯議員(14番 内場 恭子君)
健康保険税の問題点としては、国の制度の問題、一つ大きな構造上の問題があると考えます。この構造上の問題をさておいてはなかなか話にはなりませんが、これは国の制度の問題であり、市長会などでも国に対しての要望は上げていただいていると思いますが、国に対してはどのような一体要望を上げて、この構造的な問題を解決しようと考えていらっしゃるんでしょうか、いかがでしょうか。
19 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
20 ◯市長(中村 隆象君) 基本的には、県市長会、
九州市長会、あるいは
全国市長会におきまして、国に対して応分の負担、
財政的措置を常に求めております。また国におきましては、今回構造的な改革も含め、見直しの作業も行われております。その中で、さらに応分の負担は引き続き国に対しては求めていきたいと考えております。
21 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
22 ◯議員(14番 内場 恭子君) まず、国に対する問題としまして、その構造的な問題として負担、やはり国民に対する
国民健康保険の制度自体の問題として、市町村にこの
国民健康保険の大きな責任を負わせているということに対して私は問題と考えております。また、本来国が行うべき国民の健康に対する医療費の補助等について、私はこの
国民健康保険税に対しての補助をもっと国の負担として大きく出すべきと考えております。これについては、市長のほうも同じ考えを持って国に対して要請を出していただいているということで、また一段と強い意見を市長会、その他で、いろんなあらゆる場を使って上げていただきたいと強く要望したいと思います。これについては、同じお考えだということで確認してよろしいでしょうか。いかがでしょう。
23 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
24 ◯市長(中村 隆象君) 応分の負担を求めるということで考えております。
25 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
26 ◯議員(14番 内場 恭子君) 若干違うところが応分の負担と、私は国に対してこれ以上のもっと大きな力を出してほしいという負担を要求していきたいということで、これは私の意見と申しますかもしれませんが、市民の皆さん、また国民全体の願いではないかと思います。どうぞ市民を代表する市長として、市長会その他で国に対する構造上の問題を解消するための力を尽くしてくださいということを強く求めてください。これは要望いたします。
では、次の問題です。この古賀市の
国民健康保険税の
引き上げ、やむなしというふうなお言葉も出ました。しかし、市長、考えてみてください。40歳から64歳の方が二人、40歳未満が一人の3人世帯で収入が442万8,000円、所得300万2,400円になるこういう家族が、改正前の
国民健康保険税年間43万3,800円、これでも大きいですね。この世帯がこの
国民健康保険税の
引き上げで、負担54万2,900円になる。10万9,100円もの増税になります。収入の約13%もの
国民健康保険税、この負担になるんです。この負担は本当に大きいと考えますが、市長はいかがお考えでしょうか。少々の負担でもやはり赤字を何とか解決するためには市民の負担はやむを得ないという言葉で一くくりにされるような問題でしょうか。いかがでしょうか。
27 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
28 ◯市長(中村 隆象君) 確かに厳しい値上げになっていることは認識しております。しかしながら、何度も申し上げますけれども、独立会計といいますか、その中で収支のバランスをとっていかざるを得ないという状況の中で、大変苦しいこととは思いますけれども、負担をお願いしなければいけないと考えております。
29 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
30 ◯議員(14番 内場 恭子君) 市民の負担ということで考えたいと思います。市長、今現在の
国民健康保険税の会計の中でも、保険税が払いたくても払えない、また高過ぎて払えないとおっしゃるような方、1年以上滞納されているような方、こういう方たちがたくさんいらっしゃいます。滞納すれば短期証、資格証の発行にもなります。命にもかかわるような問題だということも、ここたびたび私もお話をしております。では、今後この税を
引き上げることで滞納はふえるんでしょうか、減るんでしょうか。いかがですか。
31 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
32 ◯市長(中村 隆象君) 税の負担が大変厳しくなるという状況の中で、どちらかといえば滞納がふえる傾向にあると思いますが、その辺のところは何とかふえないように、市としても頑張ってまいりたいと考えます。
33 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
34 ◯議員(14番 内場 恭子君) 滞納者がふえるというのは目に見えております。この数が多いか少ないかというよりも、滞納者がふえるということ自体が税制上の問題であって、生活が苦しい状況の中でどうなっていくのか。特に、
国民健康保険税の構造的な問題というのは、退職者、年金者、また自営業者の方が多い、特に今は非正規雇用の方たちも入られている。こういう中で、本当に十分な
国民健康保険税を払いたくても払えないというような方がいらっしゃるんですよ。それは確かに収入に合わせた分で保険税は設定されているとおっしゃいます。しかし、市民の皆さんからしてみれば、財布の中に入った収入、所得から出ていくお金というのは多いんです。大きいんです。
さらに、医療費はこの保険税だけで賄えるものではなく、財布の中からは窓口に行けば3割負担、こういう状況で病気になったとしても病院にはかかれない。簡単な風邪だったらもう売薬で済ます。あるいは、もうひたすら栄養をとって寝るしかない。そんなふうなことを考えて病院に行かれないような方もいらっしゃるんです。そういう方が滞納者になっていく、ますますこの
国民健康保険税の会計、苦しくなるというのが目に見えております。
その中で、一体どうすればいいと考えられた結果がこのような税の
引き上げという形になったんでしょうか。まだほかに方法はなかったんでしょうか。いかがでしょうか。
35 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
36 ◯市長(中村 隆象君) この問題の根本的な解決は、
健康づくりだと思っております。特に、
国民健康保険対象者は約1万人古賀市におられますけれども、やはり生活習慣病型の疾病を抱えている方も多く、特定健診を行っておりますけれども、受診率は去年が24%、今年度が頑張っても29%程度とまだまだ受ける人も少なく、その対応が後手後手に回っている状況がございます。
ですから、今後市としましては、まずはこの
国民健康保険税の世界において医療費の負担、トータルの負担を減らすということが最も効果も大きいし大事なことであると考え、このことについて、今後鋭意取り組んで、これまでも取り組んでおりますけれども、これから鋭意取り組んでまいって、少しでも医療費の負担を減らし、その結果として保険税も減らすというようなことを目指してまいりたいと考えます。
37 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
38 ◯議員(14番 内場 恭子君) 古賀市の、私は
健康づくり、健康、病気にならない予防策というのは非常に頑張っていらっしゃると思います。決してそれを否定するものではありません。特定健診をよりふやしてほしい、参加者、健診される方がよりふえてほしいという執行部の願い、また市民の願いもなかなか実現しにくいことというのもわかっております。
ただ、その中でぜひ
健康づくりだけでこの
国民健康保険税の問題が解決するわけではないというのはもう十分おわかりだと思っております。確かに、市民のほうとすれば、より健診をし、病気にならない、病気の手前で食いとめていく、そして医療費を使わないようにする。市民の皆さんも医療費を使いたいわけではありません。病気にならないようにするのがもう一番の願いです。健康でいたいという願いは当たり前だと思います。ただそれでも病院にかからざるを得ない方もたくさんいらっしゃいます。
また、
国民健康保険の会計の一番の大きな問題、例えば大きな高額医療を必要とされるような方が二人も三人も出て、一度に集中すれば、それだけでその年度、単年度の医療費、大きく跳ね上がり、そこが影響してくる。これが何年も続けば赤字がもっとふえていく。そういう形になる。そういう突発的なこともあります。ただ、構造上として高齢化社会という中で、医療費は当然上がっていくのが当たり前です。
そんな中でぜひお願いしたいのは、今古賀市でも今回法定外の繰り入れということで、一般会計からの繰り入れがあっております。なぜ今まで法定外の繰り入れで医療費の給付の増加を抑えるというようなことをされてこなかったんでしょうか。そこについては基金があるからという話かもしれませんが、幾らかでもゆとりをつくっておけば、まだまだ急激な
健康保険税の
引き上げを一気に行うようなことをしなくてよかったんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
39 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
40 ◯市長(中村 隆象君) ただいまの御意見は、これまでの古賀市の
健康づくりに対する叱咤と、今後の
健康づくりに対する激励と受けとめさせていただきたいと思います。確かに、高額医療費を使っておられる方がかなりおられるということは、この
国民健康保険の世界では非常に負担となっておりますが、その中には注意すれば、あるいは若干気をつければそこまで至らなかったような例も多々あるかと思います。このようなことがないよう、1件でも減らせるように、今後市としても頑張ってまいりたいと考えております。
41 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
42 ◯議員(14番 内場 恭子君) 私は、高額医療費を使われる方の命を守るということについては、ぜひその医療費使ってでも命を守っていただきたいと思っております。ただ、これはやはり国に対しての要望を上げていかなければいけない部分だと思います。市町村の小さな力で高額医療費を抑えること、なかなかできません。では、その加入者の方に命を削れということもできないと思っております。そういう意味での努力、例えば古賀市が行う
健康づくりの努力、一人でもそういう高額医療の方が出れば吹っ飛んでしまうような形になる。そういうことがあってはならないと思っております。
そういう意味で、私、国に対してもっともっと強い要望を出していくべきだと思っております。市長との若干の温度差はあるやもしれません。しかし、地方自治体がこれだけ頑張っているんだからこそ、国はもっと国民の命を守るべきだ、地方自治体の力を信じて応援してほしいということを声を上げてほしいと思います。市長、いかがでしょう、もう一遍国に対してもっと力強い声、上げるべきだと思いますが。そして、高額医療費の補助をもっと国としてしていけということも要求していくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
43 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
44 ◯市長(中村 隆象君) もちろん国は地方に対して財政的な援助をするだけではなく、医療体制全体に対する力強い権限も持っております。そういうことからも、いろんな見直しも行われております。今後ともそういうことについても強く要望してまいりたいと考えております。
45 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
46 ◯議員(14番 内場 恭子君) 私は、一般会計からの繰り入れをもっともっとふやして、市民のためのお金として使っていただきたい。加入者が確かに1万人程度ということかもしれません。でも1万人であったとしても、古賀市の約5分の1、6分の1くらいの市民の皆さんです。大きな力があります。必ずその方たちの命を守るという立場で安心の
国民健康保険税の立場に立っていただきたいと思います。
そういう中でぜひお願いしたいのは、この
国民健康保険税の
引き上げに対して、市長、余りにも唐突ではないでしょうか。市民への説明、足りていますかという点をお尋ねしたいと思います。この4月から実施されるということになると、市民への説明は後手に回ってしまうんではないでしょうか。また、市民に対して今の古賀市の国保の財政状況や医療費の状況、またこれだけ頑張って医療費の適正化をやっています、
健康づくりをやっていますということをもっともっと説明していくべきだと思います。
そこで、市長が直接市民に出向いて、市民に対してもっと私は説明すべきだと考えておりますが、いかがでしょうか。これはもうよその市町村のことを言うのは大変申しわけないかもしれませんが、宗像市で
健康保険税を
引き上げられた際には、1年前から市民に対してリーフレット、お知らせ、広報等でお知らせをし、何回も直接担当者が出向いて、市長も出向いてお話をされて、少しでも理解をしてもらった上で、国保税の
引き上げを行ったということを聞いております。いかがでしょう、そういう対応をやるべきだと考えますが、市長のお考え、どうでしょうか。
47 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
48 ◯市長(中村 隆象君) 宗像市の例も多少は伺っておりますし、他市の例も参考としながら、必要な周知徹底については今後工夫してまいりたいと思いますが、今回は特に古賀市におきましては、被保険者全世帯に文書で通知及びこの詳しい説明をしようと思っております。
49 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
50 ◯議員(14番 内場 恭子君) 文書は物を言いません。その行間ににじむ市の努力も頑張りも読み取れません。市長の思いも苦しさも、また市長には市民の大変さも届かないと思います。私は直接話をしてほしいと思います。そのお考えはいかがですか。
51 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
52 ◯市長(中村 隆象君) その必要があるかどうか、今後の状況を見て判断したいと思います。
53 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
54 ◯議員(14番 内場 恭子君) 市長とはここですれ違うんですけど、私は
国民健康保険税、まず値下げをしてほしいと思っています。ただ、それが無理だということであれば、せめて今の現状維持で進めていただきたい。そのためには一般会計からの繰入金をもっとふやしてほしい。そして、どうしても値上げをするというのであれば、市長、もっと汗をかいていただきたいと思います。
職員の大変な状況もわかってらっしゃると思います。だからこそ職員の代弁者として市民に向かって直接話をし、理解を求める、そして歩み寄っていかれる。そうすれば、
国民健康保険加入者の状況、生活状況がどういう状況に置かれているのか、加入者を取り巻く社会情勢がどういう状況にあるのかもよくわかっていただけると思います。こういうことを念頭に置いて、市長として対応していく必要があると考えます。
しかし、なかなかいい回答がいただけません。まず、そういう立場に立って、市民の方と膝を交え話をし、
国民健康保険税のあるべき姿として対応していただくということをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
55 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
56 ◯市長(中村 隆象君) 繰り返しになりますが、その必要性について、今後の状況を見ながら判断してまいりたいと思います。
57 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
58 ◯議員(14番 内場 恭子君) ぜひ私は必要と考えておりますので、一歩足を踏み出していただきたいと思います。最近、市長のことについて聞くのは、市長の顔を見ないね、話を聞かないね、公約はどうなったんだろうかね、そういう意見もたくさん聞いております。もう一歩踏み出していただきたいと思います。そして、法定外繰り入れをぜひふやして、
国民健康保険加入者の状況を考えながら、加入者を取り巻く社会状況、理解していただいて、ぜひこの
国民健康保険税を
引き上げてほしくないということを強く求めたいと思います。
続きまして、次の介護保険の再質問に移りたいと思います。
総合事業への移行準備、大体十分にできている、順調に進んでいるという言い方をしてあります。また、シルバー人材センターの委託とか、また緩和した
サービスについても、介護
サービス事業所等の問題についても安心できるような状況になっているのか、これが一番心配です。
介護
サービス事業所との関係では、介護
サービス事業所、今利用料、また
サービス事業所に入る経費について、国は削減しようとしています。介護
サービス事業所に入るお金が少なくなれば、そこに働く人たち、この方たちに影響が出ます。質の低下、人員の低下という形になれば、それを利用する方たちの質の低下、こういう形になって出てくるというふうに考えております。また、シルバー人材センターに人員要請を行っているということですが、今現在はまだ十分な数が足りてないと思いますが、これで本当に安心できる状況と市長は思われますか。いかがでしょうか。
59 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
60 ◯市長(中村 隆象君) まだ不備なところはいろいろあるとは思いますが、その点は一つ一つ解決しながら、よりよい
サービス事業が展開できるように努めてまいりたいと考えております。
61 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
62 ◯議員(14番 内場 恭子君) 古賀市も本格的なスタートをさせるために力を尽くしていただいていると思います。しかし、この
サービス事業に対して、多様な受け皿は地域、そしてその担い手は
ボランティア、また介護
サービス事業所、ここが受けることになっております。今、全国でこれが進んでいます。どこの事業所も介護労働者の不足に苦慮しています。また、担い手を確保する、そういうところについても、古賀市が今まで行ってきたさまざまなサポーター養成事業、これで努力をしていただいております。もうこれについてはよく頑張っていただいているというのは認めますが、しかし本当に要支援1、2の方たちが必要とするようなニーズに応えることができるんでしょうか、いかがでしょうか。
また、NPOや
ボランティア、地域の公民館などでの支援事業を行ったとき、事故などが起きた場合の責任は市長がしっかりとっていただけるんでしょうか、どうでしょうか。
63 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
64 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) ことし4月から
総合事業に移行するわけでございますけども、まずは、一つは大きく私は四つ特色があると思っていまして、一つは
サービスの多様化につながるということで、市が独自にある程度市民のニーズを酌みながら設定ができるということでございます。それと、あと対象者につきましても、今までの要支援1、2の方が、さらにそれ以外の高齢者の方も利用できるような
サービスになるということと、それともう一つはやはり地域づくりにもつながっていくんだろうということで、お互い支えていくような地域のサロンを通じてそういった人材を育てていきながら地域づくりをしていくというところと、それとあともう一つ大きな特徴としては、高齢者の方が高齢者を支えるという、いわゆる担い手として社会参加をしていくということで、これは
介護予防につなげていくという大きな期待があるわけでございます。
そういったことで、やっぱりニーズをいかに酌みとっていくかというところは、今後の大きな課題でもあろうと思っていますし、よりやっぱり市民の方が安心して
サービスが利用できるような体制づくりも含めて、今後十分市と、また事業者とも連携をとりながら体制づくりには努めていきたいと思っております。
65 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
66 ◯議員(14番 内場 恭子君) 高齢者が高齢者を支える、言葉が悪いんですけど、私はあんまりその言葉を好きじゃありません。元気でまだまだ活力のある方が必要なニーズを持たれている方を支えていくという立場では非常にいいことかと考えます。
ただ、その中で、例えば資格のない方や専門家でない、専門職でない、そういう経験が足りないという方が対応してもらう、その中で起きた事故の問題であったり、またトラブルであったりということに対して、解消することができるんでしょうか。そうした場合、古賀市が行う
総合事業ということであれば、古賀市が、誰が責任をとって最終的に解決してくれるんでしょうか。これは市長と考えてよろしいんでしょうかという点をお尋ねしたいと思います。いかがでしょうか。
67 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
68 ◯市長(中村 隆象君) 事業責任が古賀市にあるならば、その責任は市長にあるということで考えていただいてよろしいかと思います。
69 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
70 ◯議員(14番 内場 恭子君) 市長に責任をとらせるんではなく、そういうことがないようにしたい、事故が起きるようなことがないように、ぜひそこに資格者や有資格者、さらに専門職の方、そういう配置ができるような形、また地域で進めていくとおっしゃるんであれば、より一層そういう職員を配置してほしいと考えております。
今、国のやり方の中で、今回、法の改正で要支援1、2を外す、そして介護保険から外した中には財政的な問題があります。その分を市町村がお金を出さなければいけない状況になる。
そこでお尋ねです。必要なものについては、古賀市はきちっと財政上の支援をし、要支援者の方たちのニーズに応える必要なものについては対応できるということをお約束していただけますか。
71 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
72 ◯市長(中村 隆象君) そのように努力してまいります。
73 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
74 ◯議員(14番 内場 恭子君) 最高の努力をしてください。
そこで、もう一つお願いがあります。
介護保険制度から外される要支援1、2の中の方には認知症の方もたくさんいらっしゃると聞きます。では、この要支援1、2の中の認知症の方についての対応について、特別古賀市では対応できるような体制とれるんでしょうか、いかがでしょうか。
75 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
76 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 当然認知症の方も大勢いらっしゃるし、今後もふえてくるということは当然想定されますので、認知症の方を対象とした地域でのデイ
サービスといいますか、認知症予防事業等にも取り組んでいきたいと思っておりますし、またそれにかかわるスタッフとしても、ある程度専門性を有したような方、リハビリテーションの専門職を有している方等も今回確保しながら当たっていきたいと思いますので、特にやっぱり認知症予防ということにはさまざまな角度から重点的に取り組んでいく必要はあるだろうということでは考えております。
77 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
78 ◯議員(14番 内場 恭子君) 今まだ介護保険の中にはたくさんの問題が残っていると考えております。この認知症の対応についても大きな問題ですし、また特別養護老人ホームに入りたくても入られないというような方もたくさんいらっしゃいます。特に今回の改正で、要支援1、2という方たちについては、今後全く入る可能性もなくなるし、また今後はこの特養ホームを利用したいという方は原則要介護3以上という方限定になってしまうという非常に狭き門です。今でさえ待機者がたくさんいらっしゃる、その中がますます厳しい状況になってくると考えます。
さらに、一定所得の方、この方たちは利用料の負担が1割から2割もふえるという問題もあります。古賀市でも実際に1割から2割にふえる方がいらっしゃいます。また、ほかにもいわゆるホテルコストと言われるような施設入所者の方の住居費や食費の負担、こういうものも大きくふえていくことが想定されます。
このように、市町村に介護保険の大きな重点的なものを押しつけるという今回の改正について、私はとても納得することができないということで、ぜひまたこれも市町村の立場から国に対して介護保険の改正、また利用しやすいものにするということを要望していただきたいとお願いしておきます。
続きまして、3点目の水道の問題に移りたいと思います。市長、水道料金の30%削減、公約ということでした。この1年間もいろんな議員から質問があっておりました。具体的に市長の検討された時間、さらに検討中ということであったとしても、もうそろそろ回答を示されてもいい期間かなと思っております。4年間の任期、もう2年目に入っておりますし、さあそろそろ対応されてはいかがかと考えますが、どうでしょうか。
79 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
80 ◯市長(中村 隆象君) この件に関しましては、委員会、議会におきまして叱咤激励をいただきまして大変ありがたいと思っております。議員さんも予算、決算の説明の中で厳しい状況であるということは御存じだと思います。今の状況は小さな改善は幾つかやっております。しかしながら、まだその改善だけでは値上げするのをやっと食いとめておるという程度のものかと思っております。値下げをするためには抜本的な改革が必要だと思っております。そのことにつきましては、今鋭意検討中でありまして、今まだお答えすることはできませんが、検討はしておるということだけ申し上げておきたいと思います。
81 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
82 ◯議員(14番 内場 恭子君) 頑張って検討していただいているんですけど、やはり市長の公約として、市長がみずから示されたものです。市民は待っていらっしゃいます。そういう中での検討を1日も早く進めてほしいということはもう当然のことだと思います。
そこで、市長、お考えをお聞きしたいんですが、私、
福岡水道企業団との水の関係をもう少し考え直してほしい。一部事務組合みたいな形になっておりまして、組合を構成する一団体ということになっておりますから、なかなか難しいかとは思うんですけど、それでもやはりこの予算委員会の中でも出ました1立方メートル当たりの単価が116.7円、今度4月から始まる北九州からの導水、水道用水の供給、これは1立方メートル当たり92.6円。明らかに差があるんですよ。この
福岡水道企業団からの水の問題について、どう整理していかれるのか。これについてのお考えをもう一度示していただきたいと思います。
83 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
84 ◯市長(中村 隆象君) 議員の御意見は理解はしておりますし、できる範囲でその辺の調整ができるところはしておるつもりでございます。しかしながら、基本的には福岡地区水道企業団のいわゆるダム事業、あるいは海水淡水化事業、全部を含めまして、構成団体全員で応分の負担をするという考え方でございますので、簡単に商取引のようにはまいらないということは御理解をいただきたいと思います。
85 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
86 ◯議員(14番 内場 恭子君) 確かに構成団体全体で支えなければいけません。しかし、支えているのは、私たちは福岡市、大きな大都市の分を支えているんではないでしょうか。古賀市は古賀市として独立できる自己水源を持っております。浄水場があります。浄水場をもっと活用していくこと、さらに北九州からの導水を利用して、これをもっとふやしていくことで
福岡水道企業団からの日量7,100立方メートルの水の使用をもっと減らすことができます。そうすれば、幾らかでもまた負担が減るんではないでしょうか。これを検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
87 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
88 ◯市長(中村 隆象君) 御意見として伺っておきたいと思います。
89 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
90 ◯議員(14番 内場 恭子君) 私は、別に
福岡水道企業団の水を全くゼロにしろと言っているわけではありません。そして、古賀の自己水源である浄水場をなくせと言っているわけでもありません。私は、災害時のためにも絶対古賀市の自己水源、浄水場は必要だと考えます。でも安い安心の水を提供するということについて考えていく必要があるかと考えます。
ただ、市長みずから公約した水道料金の30%カット、これを実現するためにどうすべきかということについては、市長の任期内にきちんと示し、また実現すべきだと考えております。私は市長応援の立場には立っていないかもしれません。反対に文句を言うばっかりと捉えられているかもしれませんが、市長が公約したこのお約束についてを実現されること、それを求めておりますが、いかがでしょうか。
91 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
92 ◯市長(中村 隆象君) もちろん任期内の実現には全力で取り組んでおるところでございます。最低限方向性だけは示せるものと思っております。
93 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
94 ◯議員(14番 内場 恭子君) 市長に対して大きな期待を持たれた市民の方、たくさんいらっしゃると思います。そういう市民の方を裏切ることのないように、ぜひ1日も早く検討して進めていただきたいと思います。
国保の問題も介護の問題も水道の問題も市民の皆さんに直結したものです。特に、国保税の問題、介護保険の問題につきましては、国との関係が大きな影響を及ぼします。ぜひ力を尽くして国に対して声を出し、そして内側を振り返っては少しでも市民の負担にならないようにという立場に立っていただきたいと思います。一般会計のお金の使い方も市民の皆さん、しっかり見てあると思います。また、水道についても、ぜひ公約を守ってほしい、どうなったのかという、内容につきまして、市民は市長の声が聞きたいという、そういう要望を持ってあります。いかがでしょう、市長、市民の皆さんのところにまた直接出向いてお話をする機会をつくられるというような考えは持たれないでしょうか。
95 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
96 ◯市長(中村 隆象君) 今のところそういう機会を持ちましてもお話しすべきことがございませんので、必要なときがあれば説明会は行いたいと思います。
97 ◯議長(結城 弘明君)
内場議員。
98 ◯議員(14番 内場 恭子君) 市民は、今苦しんでらっしゃる、考えてらっしゃる、それを共有したいという考えをお持ちではないかなと思っております。決して市長を突き上げるためではなく、市長を応援するためにどうしたらいいだろうということを考えてくださると思います。市民のことを考えて、さまざまな対応についてしっかり頑張ってください。お願いします。
99 ◯議長(結城 弘明君) これで
内場恭子議員の一般質問を終結いたします。
………………………………………………………………………………
100 ◯議長(結城 弘明君) ここで暫時休憩いたします。
午前10時21分休憩
………………………………………………………………………………
午前10時35分再開
〔出席議員18名〕
101 ◯議長(結城 弘明君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
一般質問を続けます。
次に、田中英輔議員。
〔田中議員 登壇〕
102 ◯議員(7番 田中 英輔君) おはようございます。社民党山海会の田中英輔です。
東日本大震災及び東京電力福島第一原発事故から丸5年を迎えております。犠牲となられました全ての方々の御冥福をお祈りするとともに、2,500人を上回る行方不明の方々が1日も早く御家族のもとに戻れますよう心から祈念申し上げます。
現在も17万人以上の方が不自由な
避難生活を強いられております。
震災関連死は3,400人を超え、震災や原発事故に関連する自殺者もふえ続けております。丸5年が経過しても多くの被災者が生活再建の途上にあり、一刻も早い被災地の復旧、復興、被災者に寄り添った生活再建が求められていると思います。
東京電力福島第一原子力発電所の事故は収束せず、放射性廃棄物の処理方法も確定しない中で、安倍内閣は川内原発や高浜原発の再稼働への強行や海外への原発輸出に躍起になっています。
東日本大震災と
福島原発事故から5年、チェルノブイリの原発事故から30年目の年でございます。私たちは歴史的な岐路に立っております。新たな安全神話と無責任体制の復活は許されません。
このような中で、昨年実施された国勢調査の結果が公表されております。日本の人口減少が改めて確認されたところです。少子高齢化、人口減少が進み、雇用や未来を担う子どもたちの育ちを支えることが大切な課題になっていることから、以下の質問をいたします。
1、子どもたちの今と未来を支えるために。昨年、厚生労働省は非正規労働者が2,000万人、雇用労働者の4割に達していると公表しております。安倍政権のもとでふえ続けている非正規雇用は、その7割が年収200万円未満を占めております。こうした経済状態の家庭の増加は、子どもの貧困にもつながり、全国では18歳未満の子どもの6人に1人に上っております。古賀市でも、先般同様の状況の子どもが13.44%、実際にはこれよりも高い可能性があるという状況が示されました。また、市長は実態について認識が不足していたという答弁もされました。
2013年に制定されました子どもの貧困対策の推進に関する法律は、貧困状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、国と協力しつつ地域の状況に応じた施策の策定と実施を地方公共団体の責務としております。
市内の保育所、幼稚園、学校にことしも未来を担う子どもたちの新しい声が加わる季節になってまいりました。また、社会にさらに一歩近づく子どもたちが義務教育を終えて巣立っていきました。古賀市の子どもたちの今と未来を支える対策をより具体的なものにしていただくよう、前回に引き続き質問をいたします。
1、子どもの貧困対策の大綱に示されている指標の古賀市の状況はどのようになっておるかお伺いいたします。
2、安心して学べる経済的支援策の検討が必要になっているかと思います。お考えをお聞かせください。
3、支援を必要とする子どもに地域の学習支援の場の拡充が求められているところです。お考えをお伺いしたいと思います。
次に、雇用を促進し地域の活性化をについてお伺いいたします。「つながり にぎわう 快適安心都市 こが」を掲げた第4次総合振興計画も前期基本計画の最終年度になります。前期基本計画では、活気とにぎわいあふれるまちづくりで企業誘致に取り組み、定住化人口の増加、雇用創出、税収の確保。また、健やかで元気あふれるまちづくりでは、無料職業紹介所による求人企業の開拓、就労のあっせんなどを掲げております。昨年10月には、国が示した2020年までに地方に30万人の若者の雇用を創出するという基本目標に沿った古賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定されました。総合戦略では、働く場の創造、雇用が大きな柱になっていると思います。少子高齢化、人口減少が進展する時代を迎えて、雇用はまちづくりの基本になる課題であることから、以下について質問いたします。
1、前期基本計画の雇用、定住化などこれまでの進捗とその評価をお聞かせください。
2、雇用政策の研究検討や管理はどのように進めるお考えかお伺いいたします。
以上、市長及び教育長に答弁を求めます。
103 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
104 ◯市長(中村 隆象君) 田中議員の1件目の御質問、子どもたちの今と未来を支えるためにについてお答えします。なお、2点目と3点目については後ほど教育長からお答えいたします。
1点目についてお答えします。子どもの貧困対策の大綱には、子どもの貧困対策を総合的に推進するに当たり、関係施策の実施状況や対策の効果等を検証、評価するために、子どもの貧困に関する指標が設定されております。そのうち、国及び県に事業報告が必要な生活保護世帯に属する子どもに関する指標などについては把握しておりますが、それ以外については独自調査が難しいものもあり、現時点において数値が確認できないことから、今後県とも連携しながら把握に努めてまいります。
2件目の御質問、雇用を促進し地域の活性化をについてお答えします。
1点目についてお答えします。現在は前期基本計画の期間中でありますので、最終的な評価を行うことは困難ですが、現時点での雇用の創出や定住化の促進にかかわる進捗といたしましては、無料職業紹介所の体制拡充やふるさと就労促進事業の実施、ホームページ等での定住情報の発信などに取り組んでいるところです。今後につきましては、それらの事業に加え、企業誘致や新たに創設いたします空き家バンクなども活用しながら、雇用の創出や定住の促進に取り組んでまいります。
2点目についてお答えします。雇用政策については、企業誘致の推進や地域経済の活性化による市民の雇用を守り、働く場所をつくる取り組みと無料職業紹介所を中心とする市民の就労を支援する取り組みを2本柱として位置づけており、この二つの柱を中心に市が取り組むべき施策について、拡充や見直しなどの検討研究を行ってまいります。
以上です。
105 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
〔教育長 長谷川清孝君登壇〕
106 ◯教育長(長谷川清孝君) 田中議員、1件目の御質問、子どもたちの今と未来を支えるためにの2点目と3点目については私からお答えをいたします。
まず、2点目についてお答えします。古賀市では、給付型の高等学校等入学支援金制度で経済的に厳しい家庭に対し、支援を行っております。また、第3子以降の給食費補助、制服リユースの取り組み、小学校の引き出しや算数のお稽古セットの市費購入など、保護者負担の軽減に取り組んでおります。また、平成28年度からは第3子以降の給食費全額補助、小学1年に計算カードと防犯ブザーを市費購入し配付するなど、安心して学べる支援を拡充してまいります。
3点目についてお答えいたします。地域における学習支援の場としましては、生涯学習センターにおける学習室の整備や千鳥児童センターでの小学生を対象とした学習支援を提供しております。さらに、次年度につきましては、千鳥児童センターにおいて学習支援アシスタントを配置するなどして、支援内容を拡充したいと考えております。
107 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
108 ◯議員(7番 田中 英輔君) それでは、順次質問をさせていただきます。
まず、子どもの今と未来を支えるためにということで、子どもの貧困対策の大綱に示されている古賀市の状況をお尋ねいたしました。大綱には13の指標とあわせて重点施策を示されております。一応お手元にも資料を配付しておりますが、書画カメラに切りかえてください。
画面に示されておりますように、代表的なものは、例えば生活保護世帯に属する子どもの高校進学率、あるいは大学の進学率、ひとり親家庭の子どもの就園率、また中学校卒業後の進学率、就職率、そして高等学校卒業後の進学の状況などであります。カメラをもとに戻してください。
前回の質問では、古賀市の子どもの貧困状況は13.44%で、実際にはこれより高いだろうという考え方が示され、また市長は、先ほども申し上げましたように、実態について認識が不足していたと答えられておりました。まず、こうした指標の実態を把握するということが必要ですが、先ほどの中では一部については把握しておるが、全体としてはまだこれから県との共同作業の中で確認していきたいというような御返事でありました。
まず、私としては、十分この実態を調査するということが大事なことだと思うのですが、そのようなことについてどのような方向をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
109 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
110 ◯市長(中村 隆象君) 後ほど補足説明あるかもしれませんが、基本的には、数値による調査というのは、要するに保護者といいますか、親の収入による調査というのも必要かと思いますし、そのことについては今後いろいろ情報を集めてまいりたいと思います。もう一つは、やはり学校教育現場における実体感といいますか、本当に実際に貧困であると思われるような子どもさんがどれぐらいの割合でおられるのか、そういうことも必要かと思って、その両面から今後は調査をしていきたいと考えております。
111 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
112 ◯議員(7番 田中 英輔君) 2014年6月に示されております子どもの貧困対策に関する大綱の中には、重要施策を5年間で取り組むと書かれております。実態把握を含めて、市のやはり全体的なこのことに対する方針というものを示す必要があると思います。そのことについてはどのようにお考えでしょうか。
113 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
114 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 貧困対策の取り組みにつきましては、さまざまな分野、当然関連するものでございまして、例えば福祉分野、教育分野、多様な関係のところとまずは連携を持ちまして、市としてどのように取り組んでいくかというところをまず早急に方向性を出していきたいと思っています。
それと、先ほど、本日福岡県が子どもの貧困対策推進計画を公表されていますので、当然県との連携も十分図りながら、まずは実態把握をどのようにしていくかというところは今後協議をしていきたいと思っております。
115 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
116 ◯議員(7番 田中 英輔君) 今、私もその次にお尋ねしようと思っていたんですが、おっしゃるように福岡県の小川知事は2015年度中に福岡県子ども貧困対策推進計画を策定すると述べておられました。これは当然市町村と連携して取り組むということになっているわけですので、古賀市としては当然保健福祉部を初め教育部、建設産業部、市民部などさまざまな関係するところとこういう方針を定めていく必要があろうかと思います。今後つくるということですが、大体めどとしてはいつごろまでをお考えなのでしょうか、お聞かせください。
117 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
118 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) まだ具体的にいつまでという時点はまだ明確には現時点お答えすることができませんけども、やはり何らかの実態調査等をするに当たっては当然計画の策定もしていく必要があると思いますので、その中で議論していきたいと思っています。
119 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
120 ◯議員(7番 田中 英輔君) 先ほども申しましたが、この貧困対策の大綱の中では5年という年限が決められております。悠長に構えとっては子どもたちの現在を救うことはできないと思います。ぜひ早目に、いつまでというのは、もう一度お尋ねしますが、いつごろまでにという方向はないんでしょうか、お聞かせください。
121 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
122 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 計画の作成につきましては、先ほど答弁しましたように、さまざまな市の関連分野が当然連携しながらということになりますので、今保健福祉部で考えていることだけでは判断つきませんので、総合的に市として関連部署が連携をしながら作成していくということで取り組んでまいりたいと思いますので、その中で来年度早々には協議をしていきたいと考えているところでございます。
123 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
124 ◯議員(7番 田中 英輔君) ぜひ早急な検討をお進めいただきたいと思います。
ひとり親世帯の子どもの貧困率は54.6%と非常に高く、中でも母子世帯では高い状況になっております。12月の一般質問でひとり親世帯の子どもの貧困状態にも触れております。その後、児童扶養手当の多子加算が改善されることになりました。母子家庭や未婚のひとり親世帯というのは古賀市の中ではどのぐらいいらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
125 ◯議長(結城 弘明君) 子育て支援課長。
126 ◯子育て支援課長(村山 晶教君) ひとり親家庭の実態の人数でございますが、古賀市のほうで把握している人数といたしまして、児童扶養手当の受給者情報がございます。こちらにつきましては、1月現在で600人ということになっております。
127 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
128 ◯議員(7番 田中 英輔君) ひとり親世帯の母子家庭に対する寡婦控除というものがございますが、配偶者と死別、または離婚した後、再度結婚していない人で子どもを養育しているひとり親世帯に対して、一定の所得控除を適用する税制優遇制度であります。この寡婦控除は一度でも結婚歴があれば、その後未婚で子どもを産んでも適用されることになっておりますが、さまざまな事情で当初から未婚のまま子どもを産み育てている母子世帯には適用されないため、所得税、保険料、公営住宅家賃などに影響が出ております。結婚歴の有無で行政
サービスに差があるのはおかしいと思います。
日本弁護士連合会は、国と自治体に経済的苦境を救済するよう要望書を出しているところです。全国では既に100以上の自治体でみなし寡婦控除が実施され、県内でも福岡市が2015年4月から、また宇美町では同年9月から保育料にみなし適用がされております。春日市では本年4月から実施されると聞いております。古賀市としてはどのような対応をお考えなのかお聞かせください。
129 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
130 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 寡婦控除のみなし適用につきましては、保育料につきましては、平成28年度から適用していきたいというところで今検討しているところでございます。
131 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
132 ◯議員(7番 田中 英輔君) 大変適切な措置だと思います。ぜひそのような措置をとっていただきたいと思います。
子どもたちが安心して学び育てる環境は、学校教育を初めこれを支える親の就労の確保、健康の維持など、多岐にわたります。子どもの貧困対策の推進に関する法律に基づく市の方針をあわせて示されることを強く求めておきたいと思います。
次に、安心して学べる経済支援策の検討についてお伺いいたします。先ほど教育長から答弁をいただきましたけれども、子どもの貧困の背景には非正規雇用の増加など、家庭経済の収入の低迷、低い教育への公費負担があります。公立高校では年間37万円程度、私立高校になりますと年間67万円ほどと聞いております。また、大学の場合では公立で年間54万円以上、私立だと90万円以上という高い状況だと聞いています。
このため、全学生の53%が奨学制度を利用しているということです。奨学金を利用した場合、多額の借金の返済を抱えたスタートになり、返済に困窮する状況も多く、その利用は社会問題にさえなっております。古賀市では、経済的理由による高校、高等専門学校等への就学が困難な方に学費を貸与する公益財団法人福岡県教育文化奨学財団の奨学事業を紹介しておられますが、どれぐらいの相談者があっておりますでしょうか。
133 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
134 ◯教育部長(吉村 博文君) 今年度の現時点での数字です。入学支度金としまして御相談が49件、それから奨学金といたしまして55件の相談があってございます。
135 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
136 ◯議員(7番 田中 英輔君) 2012年度の日本学生支援機構の貸し付け実績は、無利子貸付の場合で利用者が40万2,000人、有利子の貸し付け利用者が91万7,000人、合計で132万人余りで学生の半数、約53%が利用していると聞いております。しかし、返還になりますと、滞納者がその4分の1、33万4,000人、滞納の累計は925億円と過去最高になっていると聞いております。
古賀市が紹介されております奨学金事業の返済や遅延、滞納というのはどのような状況かおわかりでしょうか。
137 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
138 ◯教育部長(吉村 博文君) 把握してございません。
139 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
140 ◯議員(7番 田中 英輔君) つい先日、全国では経済苦による高校中退が5,385人、福岡県でも2010年から2014年で281人、さらに長期欠席者が2014年で65人という実態が報道されておりました。返済の滞納で個人信用情報機関に登録されますと、遅延が解消されましても5年はその登録が継続されております。ローンやクレジットの審査が通りにくくなるということになります。
返済遅延の原因は、卒業いたしましても2割がアルバイト、契約社員など非正規雇用で不安定な雇用実態にあると言われております。また、生活保護を受けている家庭の子どもの高校途中退学率は5.3%で、一般家庭の退学者の3.5倍になっております。子どもの貧困対策に関する大綱では、生活保護世帯の高校進学率の
引き上げとともに、中途退学者の改善を掲げているところです。安心して教育が受けられるような資金援助制度を検討していく考えはないか、お伺いいたします。
141 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
142 ◯教育長(長谷川清孝君) 古賀市の場合は、現在高等学校等入学支援金という制度を平成19年度から実施しております。それについては、それなりに成果があったと思っておるところでございます。今その中身については、今後拡充をする方向で研究しているところでございます。
議員御提案の市独自の奨学金等については、他市等の状況も研究しながら考えていかなければならないのかなと思っておりますけれども、古賀市は19年度からの、義務制を終わって終わりではなくて、高校中退問題の研究会を年3回持っております。その中で、現時点では家庭、金銭的な事由で退学をせざるを得ない状況になったという生徒の状況は聞いておりませんし、また貧困といいますか、収入の問題で25年度から26年度にかけては入学を断念せざるを得ないという生徒も出てきておりません。中退等におきましては、進路変更という形で別の専門学校、あるいは公立をやめて私立のほうに行ったという事案は入ってきております。
143 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
144 ◯議員(7番 田中 英輔君) 書画カメラに切りかえてください。お手元に資料2をお配りしております。
近隣の自治体の奨学金制度を示しておるところです。今、教育長からも今後の検討課題だというようなお話がありました。ごらんのように、近隣自治体でも実施されております。表の返済の有無の欄をごらんいただくとおわかりのように、給付型を実施している自治体も結構たくさんございます。返済は大きな負担になっております。古賀市でも貸与型ということよりも給付型という奨学金制度の創設を検討してみてはどうかと思います。
まち・ひと・しごとのアクションプランの中には、先ほど教育長のお話にもありましたが、2015年度までの緊急的取り組みとして、高等学校入学支援金の私学への拡充を取り組むということになっておりました。また、2019年度までに、より必要性及び効果の高い就学支援を目指して、制度の見直しを検討実施すると書かれております。ぜひ奨学金制度の創設をその課題としていただきたいと思うところですが、もう一度お考えをお聞かせいただければと思います。
145 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
146 ◯教育長(長谷川清孝君) 奨学金等については、財政の問題もありますので、なかなかここでどうこうというのはできませんので、今後他市の状況も踏まえながら研究をしていきたいと思っております。現在、古賀市独自で施策を実施しております。先ほど言いました高等学校入学支援金等々の拡充の件であるとか、あるいはその大前提でありますところの貧困の連鎖を断ち切るという学力、あるいは学業の不振とか学力の影響が大きいと考えております。28年度からは35人以下学級を小1から中3までやると。これは貧困の連鎖を断ち切る大前提だと、一丁目一番地と私は考えております。そういうふうなところに今教育予算を傾注しているところでございますので、そういう古賀市独自の取り組み、施策についても御理解をいただきたいと思っております。
147 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
148 ◯議員(7番 田中 英輔君) 確かに、この問題については金銭的な問題でありますから財政の問題がくっついてくると思います。
昨年末、ブリ奨学金で帰郷後押しという報道がされたのをごらんになった方もいらっしゃると思います。鹿児島県長島町の取り組みであります。漁業の盛んなまちのようでございまして、若者のUターンを後押ししようということで、学校を卒業後にまちに定住すれば、ブリの売り上げ金の一部でつくった基金から返済金を負担するというもので、その基金はまちの一般財源とブリの売り上げの寄附によって賄われていくということでございます。
国は、2016年度自治体と地元企業の出資でこうした奨学金返済制度の基金をつくれば、自治体の出資額の半額を交付税で補填するという奨学金減免の財政支援を行うという方針を出しております。若者の定住化という面でも有効と思われるものですが、こうしたものを活用していく、そういうもののお考えはないかどうか、特に財政問題の絡むことから、市長の考え方などもお聞かせいただければと思います。
149 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
150 ◯市長(中村 隆象君) 急な御提案ですので、今後研究課題とさせていただきたいと思います。
151 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
152 ◯議員(7番 田中 英輔君) 奨学金や授業料の減免を初めとする学生への経済的な支援は、国が責任を持って取り組むべき責務だと思っております。また、高等教育の受益者は学生などの本人ですが、同時に我が国の将来の社会、経済、文化の発展を支える人材育成という観点から、社会全体が受益者とも言えると思います。加えて、高等教育を経て経済的に安定した生活を送ることができる人がふえるということは、将来の生活保護費や医療費、失業給付の抑制が見込まれるといった社会全体に対する経済的な効果も期待できるものだと思います。研究検討をしていただきたいとお願いしたいと思います。
次に、支援を必要とする子どもの地域の学習支援の場の件についてお伺いいたします。子どもの貧困対策に関する大綱では、指標改善に向けた重点施策として課題を抱える子どもの状況に配慮した支援の充実、地域での学習支援などの充実を図ることを当面の課題としております。2015年度就学援助の認定状況は、補正を含めて小中学校で723人、14.6%が見込まれておりまして、2016年度予算には750人、14.9%となっております。
スタンドアローン事業は、16年度予算では定員が45人に拡大されるということが提案されております。12月の一般質問の答弁では、教育長は昨今の子どもの様子を見ていると、家庭の状況が厳しいというところは家でも勉強するところ、居場所がない状況が見える。市としても学習する場所の確保をしていく必要があると述べられました。先ほどの千鳥の児童センターなどへの拡充というものがお話の中で出てまいりましたが、その後、その他の部分についてはどのようなお考えがあるかお聞かせいただければと思います。
153 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
154 ◯教育長(長谷川清孝君) 貧困家庭と言えるかどうかわかりませんけれども、家庭の状況が厳しい子どもたちにおいては、家庭の中でやはり落ち着いて学習をする場がないという把握を私はしております。そういうところで、今中央公民館のところにあります学習室を利用して、落ち着いて学習をするとかいうこと、あるいは保健福祉部のほうで行っていただいておりますスタンドアローン事業への参加であるとか、いわゆる家とか学校以外のところで学びの場、あるいは居場所といったほうが私はいいのかもしれませんけれども、子どもたちは求めております。
そういうふうな中で、一つは新しくできます建物の中に学習室の充実というもの、もう御存じと思いますが、それと教育部が持っております建物、千鳥児童センターがございます。ここの学習室、図書室を整備をいたしまして、場としてはもう毎日来れるような状況に今していこうということで担当課と協議をしております。そして、学習支援アシスタントの配置につきましては、週1回配置をしていこうとしております。
それから、28年度以降についても、今後そういう場を1カ所、2カ所とふやしていけたらと考えておりますけども、29年度以降については予算の関係もございますので、今の時点ではここではお答えを差し控えさせていただきたいと思っております。
155 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
156 ◯議員(7番 田中 英輔君) 先ほども申し上げましたが、スタンドアローン事業の定員は、新年度の予算では45人に拡大される予定になっております。中学生の就学援助の利用状況は15.5%、中学生全体から見ますと2.7%になります。経済的に厳しい環境にある子どもの状況の13.44%から見ると大変少ないと思います。スタンドアローン事業は、現在1カ所で実施されております。利用がしづらい子どもたちもいると思います。また交通の利便性、保護者の負担にならず、子どもたちが通いやすい場所、生活時間に合わせた利用ができる、そういう場所が提供されることが必要だと思います。
予算委員会では、新年度は公共施設を利用し、さらに拡充を検討したいという答弁がされ、今教育長の答弁の中にもそのことが触れられました。旧隣保館は新年度予算で児童センターへの改修が予定されております。保護者の就労などを考え、こうした旧隣保館、あるいは新しくできる生涯学習センターの開設に合わせて、こうした場所への拡充もぜひ検討していただきたい、実現していただきたいと思うところですが、いかがでしょうか。
157 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
158 ◯教育長(長谷川清孝君) 今議員のほうから出ました旧隣保館の2階を教育部がお借りすることが決定しております。28年度の予算で改修も進むようになっております。仮称ではございますけれども、ししぶ児童センターという形で学習室も確保しつつ、利便性も非常にいいものでございますので、中学生に限らず中高生を中心としながら、居場所づくり、そして子どもたちが自主的に学べる場として充実をさせていきたいと考えております。
159 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
160 ◯議員(7番 田中 英輔君) ぜひそういう場所を、公共的な場所を活用しながらでも拡充していただきたいと思います。
もう一点、スタンドアローン事業は中学生が中心になっております。今の教育長の答弁の中にも少し触れられましたが、対象の拡大という考え方はないのかお伺いしたいと思います。
161 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
162 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) スタンドアローンの対象につきましては、中学生を対象ということにしていまして、その中で実際に卒業した方が独自に、自主的に隣保館のスタンドアローンのほうにおいでいただいて、一緒に学んでいくということも今実際としてはあっております。ただし、対象としては現在の中学生ということで当面は進めていきたいと考えております。
163 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
164 ◯議員(7番 田中 英輔君) この質問をいたしますのは、子どもの貧困対策に関する大綱の中には、子どもに視点を置いて、成長を権利として保障するという観点から、成長の段階に即して切れ目のない施策の実施されるように配慮すると定められているところです。
学童保育所利用状況を見ますと、例えば低学年の32.3%の利用に対して、高学年の場合は3.3%であります。子どもの学習環境の確保や居場所の確保という面で、小学校高学年の子どもたちがポケットにならないように、切れ目のない施策の実施という点から、小学生の高学年の部分に対しても対応を考えていく必要があると思うところですが、どのようにお考えかお聞かせください。
165 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
166 ◯教育長(長谷川清孝君) 小学校の児童についての学びの場ということで、一つはこれ小中学校、11校全部にかかわるわけですけども、放課後補充学習というものを毎週1回やっております。そこでの学びの場の提供というのがございます。それから、現在千鳥児童センターにおきましては、5時までではございますけれども、担当しております職員のほうで小学生対応の学習支援といいますか、そういうことを行っておりますので、そういった分野での小学生への拡充は、先ほど申しました仮称ししぶ児童センターでも、教育部としては行っていく方向で検討に入りたいとは思っております。
167 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
168 ◯議員(7番 田中 英輔君) 繰り返すようですが、やはり切れ目のない施策という立場から御検討いただきたいと思います。
御存じかと思いますが、子どもの貧困が将来にもたらす負担について、日本財団が発表しております。貧困家庭の子どもを支援せずに格差を放置した場合、現在15歳の子ども、1学年だけでも社会がこうむる経済的損失は約2兆9,000億円に達し、政府には1兆1,000億円の財政負担が生じるという推計をしているところです。
2015年度古賀市予算では、スタンドアローン事業は235万7,000円でした。隣保館事業の3.6%、一般会計に直しますと、全体では0.01%に当たります。第4次総合振興計画では、経済的な理由で就学に困難な生徒に高等学校などへの進学を自立を引き続き支援すると主な施策に示しているところです。子どもの貧困対策の推進に関する法律が示す子どもの将来が生まれて育った環境によって左右されることがないよう、厳しい経済状況にある家庭の子どもが健やかに育成される環境を整備し、教育の機会均等が図られるよう取り組んでいただくよう強く要望しておきたいと思います。
次に、雇用を促進し地域の活性化についてお伺いいたします。前期基本計画の定住化など、これまでの進捗と評価についてお話がありました。企業誘致による税収の確保を掲げてまいりましたが、法人市民税を見ますと、2012年度決算では7億600万円でしたが、15年度予算は5億5,000万円、16年度予算では5億3,000万円が見込まれ、減少傾向が見えております。個人の所得が反映される個人住民税は、2009年の27億6,400万円が2012年には27億600万円、景気の緩やかな回復が言われた後の2014年の決算では26億6,900万円で約1億円減少しております。16年度予算も1,200万円減少し、市民所得の減少がうかがえるところです。こうした現状について、御見解をお聞きしたいと思います。
169 ◯議長(結城 弘明君) 市民部長。
170 ◯市民部長(智原 弘文君) 先ほどの質問につきましては、私のほうからお答えしたいと思っております。
減収に関しましては、もう御存じのように高齢化がすごいスピードで進んできております。それと同時に生産労働人口がやっぱり反比例しまして減少していると。このようなことに大きな税収が関係してきているのではないかと考えておるところです。
171 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
172 ◯議員(7番 田中 英輔君) 今部長がおっしゃったとおりだと思います。定住化人口の増加や雇用の拡大を掲げてまいりましたが、古賀市の人口は昨年行われた国勢調査では5年前と比べて微増でありました。また、経済センサス調査では、市内の従業者数は2009年の2万3,900人から2012年には2万3,000人に減少しております。生産年齢人口は2009年の3万9,300人から2015年には3万6,200人に減少しております。少子高齢化、人口減少を踏まえた対応として、雇用や定住化の取り組みがより一層そういう面では重要になっていると思うところですが、どのようにお考えかお聞かせください。
173 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
174 ◯市長(中村 隆象君) そのような認識のもと、古賀市では企業の誘致と就業、就労の促進と二本立ての事業を今後とも鋭意進めてまいりたいと考えております。
175 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
176 ◯議員(7番 田中 英輔君) 次に、雇用政策の研究や検討、管理についてお伺いいたします。古賀市の無料職業紹介所の紹介活動の結果、就労決定率は2011年には60%を超えておりますが、2015年の就労決定者に占める若者の雇用は、39歳以下の人で16%、若い人の正規雇用は低迷し非正規雇用が増加している状況です。古賀市の製造業のパート労働者の賃金は、2012年で平均12万1,400円、卸小売業になりますと9万4,200円という状況です。職業紹介にとどまらず、市民の所得向上につながる雇用政策を検討する担当を置く必要があると私は思うところですが、どのようにお考えでしょうか。
177 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
178 ◯総務部長(中野 敏明君) 現在、無料職業紹介所を所管しております建設産業部のほうで基本的には担当するというふうに捉えております。
179 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
180 ◯議員(7番 田中 英輔君) 私がお尋ねしたのは、そういうものを置いたらどうだとお尋ねしているんですが、考え方をお聞かせください。
181 ◯議長(結城 弘明君) 建設産業部長。
182 ◯建設産業部長(長崎 功一君) 部課等の設置につきましては、ちょっと私がコメントする立場ではございませんけれども、今の現状という意味では、議員の御指摘いただいておりますように、雇用政策、それから定住化というのは、いろんな施策が政策間協議をもって、市の中では横断的な協議で対応する必要性があろうかと思います。
その中の一つとしては、教育施策もしかり、それから福祉施策、そのような施策が絡み合って古賀市の一つの状況、それから行政力のレベルを上げながら、そこで雇用の受け口を建設産業部としては昨年の条例だとか、今後におけます企業誘致の考え方を進めていくということですから、その段階その段階でやはり主幹となる担当課、今は商工政策課が雇用、無料職業紹介所とか企業誘致やっておりますけども、段階になっていけば、それなりのまた考え方で判断されていくものと考えております。
183 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
184 ◯議員(7番 田中 英輔君) まち・ひと・しごとの総合戦略は雇用の創出を大きな課題としております。若者の雇用対策の促進、正社員実現加速プロジェクトの推進を掲げております。ふるさと就労促進事業は、2016年度に25人、2020年度までに約100人の雇用を目標にしております。そのために、職員による企業訪問などを強化すると説明されております。しかし、企業誘致など企業支援の推進のための取り組みも別途あるわけであります。現状の組織で本当に対応できるんだろうかと私は気になるところですが、どのようにお考えでしょうか。
185 ◯議長(結城 弘明君) 商工政策課長。
186 ◯商工政策課長(田口 賀徳君) 日常の業務のお話になりますので、私のほうからお答えさせていただきます。
現状、企業回りでありますとか、企業誘致といったところ、あるいは無料職業紹介所につきましては、企業支援係のほうで担当しております。なぜ一係のほうで担当しているかと申しますと、市民の皆様の就労支援という市民向けの窓口についての役割と、あと企業、求人を出していただく企業さんのニーズを踏まえるというところ、それを同じ係でしているほうが恐らく業務的に効率がいいだろうという判断で行っておりまして、企業を回るにしても日常業務とも非常に企業誘致とも関係がある話でございますので、現時点では効率的に業務が行えていると認識をしております。
187 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
188 ◯議員(7番 田中 英輔君) 少子高齢化、人口減少が進み、雇用問題は市民の生活の安定や若者の定住化などに対応する重要な施策だと思っております。企業支援の一部ではなくて、雇用政策を検討し、実行管理する担当が必要だと私は思うところです。例えば、仮称ですが、私なりの勝手な仮称ですけれども、雇用対策室などを設けたらどうか、そういうことでこれらの課題を促進することになる第一歩だと私は思うところですが、ぜひその面からの検討をお願いしたいと思います。
3月10日は中学生の卒業式でございました。ことしも500人以上の子どもたちが義務教育を終え、巣立ってまいりました。ほぼ毎年これだけの若い世代が育っておりますが、人口は減少傾向で若い世代が希望を持ち、地域に残ってくれるまちづくりが重要になっていると思います。
まち・ひと・しごと総合戦略での若者の将来生活に関するアンケートの中には、5年後に暮らしているところはという問いに、47%の若い人が古賀市と答えてくれております。しかし、毎年多くの若者が古賀市を離れております。こうした状況を変える、雇用を中心にした定住化、これにつながる子育て、教育、そういったものを一体的に、そして専門的に取り組むことも必要になっていると思います。ぜひ検討を深められることを求めて質問を終わります。
189 ◯議長(結城 弘明君) 以上で田中英輔議員の一般質問を終結いたします。
………………………………………………………………………………
190 ◯議長(結城 弘明君) ここで暫時休憩いたします。
午前11時24分休憩
………………………………………………………………………………
午後1時30分再開
〔出席議員18名〕
191 ◯議長(結城 弘明君) 休憩前に引き続きまして、会議を再開いたします。
一般質問を続けます。
次に、阿部友子議員。
〔阿部議員 登壇〕
192 ◯議員(1番 阿部 友子君) こんにちは。午後の一番は、会派連の阿部友子でございます。
東日本大震災から5年の歳月がたちました。復興はまだ道半ばということでございます。被災された方々に1日も早く穏やかな日常が戻ることを願います。
質問に入ります。今回は、未来を担う子どもたちのことと、女性の活躍推進が話題になっていることからも、男女共同参画についての大きく2点伺いたいと思います。
次の世代を担う子どもたちを健全に育てることは、今を生きる大人の大きな責任だろうと思います。少し前に、新聞で「子どもに明日を」と題したシリーズがありました。子どもには無限の可能性があり、どんなあしたをも夢見ることができる、それが子どもたちの特権であると思っていただけにかなりショックな題目でした。あしたを描けない子どもがいる、それだけで大きな問題ではないでしょうか。
昨日は小学校、前の週には中学校の卒業式が行われましたが、そこでは子どもたちに無限の可能性を秘めた未来があるという言葉が送られたのではないでしょうか。まさにそうあってほしい。子どもがあしたを信じ、夢を描くことができるまちづくりをと思います。
施政方針では、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを推進しますとあります。
そこで、1、子育ち・子育てを支える地域づくりの取り組みは。
2、子ども医療費の個人負担軽減を。
3、ひとり親家庭の実態把握は進んだか。
4、ひとり親家庭への支援の充実を。
5、貧困対策における学習支援の拡充を。
6、子どもの権利条例(仮称)の作成をについて伺いたいと思います。
次に、古賀市の男女共同参画の取り組みについてです。古賀市は、平成16年に古賀市男女平等を目指す基本条例を策定し、これまでさまざまな取り組みに励んでこられました。平成28年度は第2次古賀市男女共同参画計画の
後期実施計画策定の年であり、国が進める女性の活躍推進についても、施政方針に掲げられています。着実な取り組みが進められていると思われますが、古賀市の男女共同参画の位置づけについて、市長の認識を伺います。
また、1、古賀市において男女共同参画はどこまで進んだと考えられますか。
2、古賀市男女平等を目指す基本条例の第16条にうたわれております拠点の整備についてはどうお考えですか。
3、古賀市の今後の課題にはどのようなことがあるとお考えですか。
4、
後期実施計画策定の留意点について伺います。
以上、大きく2点、よろしく御答弁お願いいたします。
193 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
194 ◯市長(中村 隆象君) 阿部議員の1件目の御質問、未来を担う子どもたちの健やかな育ちを願うについてお答えします。なお、5点目については、後ほど教育長からお答えいたします。
1点目についてお答えします。地域全体で子育て世帯を応援していくことは非常に重要であると認識しております。平成26年度から子育て応援サポーターを養成し、乳児健診案内等の訪問事業の活動により、地域の中で顔が見える関係づくりにつながっております。また、地域独自の子育てサロン等の取り組みも広がりを見せており、今後さらに地域で活躍されているサポーターの仲間づくりを支援してまいります。
2点目についてお答えします。子どもの医療費に関しては、平成24年4月から小学生から高校生までの入院についての医療費助成を開始し、平成26年10月から小学生の外来についての医療費助成を開始いたしました。また、平成28年10月からは小学生の外来及び小学生から高校生までの入院について、さらに助成内容を拡充するため、今議会に条例の一部改正議案を上程しております。子どもの医療費助成につきましては、今後の状況を分析、検証するとともに、将来にわたる市の財政負担の増大などを考慮し、検討してまいります。
3点目についてお答えします。ひとり親家庭の実態把握は、支援の内容を検討する上で必要であると認識しております。ひとり親家庭の世帯数として、平成28年1月末現在の児童扶養手当において600世帯という数は把握できており、相談業務や申請等受け付け時の内容により把握に努めているところでありますが、個別の詳細実態までは把握できていない状況がありますことから、県が5年ごとに実施している福岡県母子世帯等実態調査や他自治体での把握方法などを参考として研究しているところでございます。
4点目についてお答えします。ひとり親家庭への支援は子育て生活支援策、就業支援策、養育費の確保策、経済的支援策の4本柱により施策を推進しております。現在は児童扶養手当、保育料の軽減、ひとり親家庭等医療費助成などの経済的支援や高等職業訓練促進給付金、日常生活で一時的な支援が必要な家庭に家庭生活支援員を派遣する事業により、ひとり親家庭等の生活の安定が図られるように、幅広く対応しているところでございます。今後も、国や県の新たな制度に合わせて、支援の充実を図るとともに、事業の情報提供に努めてまいります。
6点目についてお答えします。第4次総合振興計画の中に掲げております子育て支援を総合的、計画的に推進するための基本を定めた条例の制定に向け、来年度取り組みを行っていくこととしており、その策定の中で検討してまいります。
2件目の御質問、今古賀市の男女共同参画はについてお答えします。男女共同参画については、国の基本的な方針にも性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現は社会全体で取り組む最重要課題であるとされており、私自身、女性大活躍推進宣言やイクボス宣言を行うなど、女性も男性もより輝くまちづくりは重要な施策の一つと認識しております。
御質問の1点目については、審議会など委員会の委員の女性の比率が40%の目標を達成したことや、現在取りまとめ中の市民意識調査の女性の就業に関する意識において、ずっと職業を持ち続けるがよいという回答の割合が大きく伸びていることなどは社会全体の意識の高まりをあらわしていると考えます。また、昨年は統一地方選挙による改選後の本市議会の女性議員の比率が九州トップであったことや、農業女性に対する県表彰、さらに市内企業に対する男女共同参画担当大臣表彰などの喜ばしいニュースもあり、男女共同参画の忠実な進展を実感しています。
2点目についてお答えします。新たな拠点の整備について、現時点での計画はありませんが、今後とも啓発や情報提供などを行っていきたいと考えております。
3点目についてお答えします。男女共同参画社会の実現に向けて、自治会における女性役員の割合をふやしたり、職業生活における女性の活躍を支えるワーク・ライフ・バランスの推進や女性の起業支援のために地域や企業と連携を図りながら取り組んでいくことが必要であると考えます。そのため、今後はさらに自治会を初め商工会、PTA関係、地域などへの啓発を進めていくことが重要であると考えます。
4点目についてお答えします。
後期実施計画の留意点としては、国や県が策定した男女共同参画推進計画の基本方針を踏まえ、女性の職業生活における推進に関する施策についての計画を盛り込んでいくことが必要であると考えられます。
195 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
〔教育長 長谷川清孝君登壇〕
196 ◯教育長(長谷川清孝君) 阿部議員の1件目の御質問、未来を担う子どもたちの健やかな育ちを願うの5点目についてお答えします。現在、小中学校では就学援助事業によって経済的支援を行っております。また、全ての児童・生徒の学力保障として学習支援アシスタントを活用した放課後補充教室を全校で行っております。さらに、千鳥児童センターにおいて、学習支援アシスタントを配置する計画をしているところです。加えて、制服リユース、机の引き出しや数のお稽古セットの市費購入など保護者負担軽減を図り、安心して学べる環境づくりに努めております。
197 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
198 ◯議員(1番 阿部 友子君) それでは、質問を続けたいと思います。
1点目につきましてですが、地域づくりというのは大変重要であるという認識を持っていただきましてありがたく思っております。予算委員会の中でも、子育てサポーターの方々が地域に出向き、民生委員さんたちとつながるようにしたいというお話がございました。大変ありがたいと思っております。
今予算審査を通じまして、28年度は地域の公民館の活動を活発にしていきたいという、その市の意向を感じました。市民の身近な拠点である公民館の活用というのは大いに賛成ですし、期待を持っております。もちろん既に十分に活動されているところもありますけれども、この公民館の活動が全市的に広がることを望んでおります。子育て中の方はやっぱり歩いて行ける範囲というんでしょうかね、そういうところに集えるような場所があるといいし、やっぱり顔の見える関係があるということで心強いというようなお話も常々伺っております。そういう意味で、公民館を活用するということは地域づくりとして大変大事なことではないだろうかと思っております。
この公民館の活動につきましてですけれども、子育て支援のみならず、介護のほう、それから
健康づくり、今ヘルス・ステーションが広がっているところなんですが、そういう意味で取り組みを始めておられますけれども、やっぱりこれが地域でやろうとしても、なかなかその地域に、自治会の会長さんなり、それなりの役員さんたちが思いを持たれてもなかなかやっぱりうまく稼働しないというんでしょうか、そういうところがあるかなと思っております。そういうところでやっぱり行政の後押しというんでしょうか、知恵もお金も人材もというところで後押しをお願いしたいと思うところなんですけれども、この公民館の活用について、それから地域の活発な子育て支援、それから
健康づくり、高齢者の対策についてなど、市の今後の体制というんでしょうか、そういうことについて伺っておきたいと思います。
199 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
200 ◯市長(中村 隆象君) 議員御指摘のように、古賀市は公民館が各行政区にきちんと配置されており、非常に地域ごとにいろんな使い方で有効活用されております。今後は、この公民館を拠点に地域づくり、あるいは
健康づくり、あるいは福祉といろんなまちづくりの中でもっともっと有効に使っていくことが必要であると考えていまして、御指摘のヘルス・ステーションですけども、これはまずは
健康づくりサポーター、今40名ほどおられますけども、これをとにかくふやしていって、各地域にそれぞれの力が発揮できる程度にまではふやしていきたいと思っています。
その中で
健康づくりを中心としてはいただきますけれども、その
健康づくりの中で自然に、あるいは地域づくりとか福祉とか、そういうものにも当然いい影響が出ていくわけでございますので、その辺のところをこれから集中的に取り組んでまいりたいと考えております。
201 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
202 ◯議員(1番 阿部 友子君) 私もそういうことを望んでおります。
そこで、今おっしゃいましたように、健康推進員さん、40名というところでございましたけれども、子育てサポーターにしろ介護支援サポーターにしろ、今市のほうで養成されておりますけれども、その養成の仕方というのが全体に呼びかけて来てくださる方というのを集めてあるわけですよね。そうなりましたらやっぱり多いところと全然ないところという地域によって格差というんでしょうか、そういうのが出てくると思っているんです。
ですので、今後、例えば子育てサポーターに限ったときに、やっぱりその地域の方々の顔の見える関係をつくるためには、やっぱり地域にちゃんとそれぞれに育ってほしいと思うところから、やっぱり地域で何人とか、これまでこれぐらいふやそうとか、そういうふうな地域ごとに人数を確保していくというようなやり方が必要なんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか、そういう考えは。
203 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
204 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 公民館を拠点とした地域活動を充実していくということで、まずやっぱり大切なのは人材だろうと思っています。その人材をいかにやっぱり育成していくかということになりますので、今現在市で取り組んでいますのは、いろいろな分野で活躍していただいているサポーターさんがいらっしゃいますので、
健康づくり分野、また介護保険、生涯学習分野といらっしゃいますので、そのサポーターさんを合同に、顔が見える環境をつくるための研修というのを現在今取り組んでおります。
その中で、やはり同じ地域ごとに顔が見える関係づくりをする中で、さらなる人材の掘り起こしも含めて、人材確保を拡大していけばいいかなということは考えているところでございます。
205 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
206 ◯議員(1番 阿部 友子君) 十分にわかっていただいているとは思っておりますけれども、例えば私の地区のことで庄北区なんですけれども、健康推進員さんがいないんですね。で、今始めているところなんですけど、よそから来ていただいているというような状況がございます。そうじゃなくして、それももちろんいいんですけれども、やっぱり地元の方々の中に、例えば子育てでいえば子育てサポーターさんが育って、地域の子どもを見ていけるような状況というのになるといいなと思っておりますので、今後とも人材育成、研修をされていく中で、なかなか出てこない地域にはぜひ地域の方々に声かけをしていただきましてやっていただければと思っております。
次にいきます。子どもの医療費の件なんですが、確かに今、今議会に上程がされておりまして、古賀市が今1,500円の分を1,200円にというような形でございます。国保会計が大変厳しい中、市のほうがその子育て家庭の負担を少しでも軽減しようというお気持ちを持ってあるということは重々わかります。この医療費の助成につきましては、今それこそ子育て世代を呼び込もうとして無料化というんでしょうか、そういう年齢の拡大を各自治体が行っているような状況ではありますけれども、片方ではコンビニ受診につながるんじゃないかというような懸念もあって、無料が本当にいいのかどうかというような議論があるとも伺っております。
古賀市では、無料については就学前までで小学校からは一部負担ということでございますので、私はこの考えには賛成でございます。今、お手元に資料を配っておりますけれども、ちょっとこの資料、済みません、訂正がございますけれども、古賀市の分を一番上に書いております。もう私、期待を込めまして小学校1年から小学校6年までをもう既に議案が通ったと仮定しまして1,200円にしておりますが、現行は1,500円でございますので、済みません、訂正をお願いします。
この表を見ていただいてわかりますように、これ、県の資料をちょっと近隣をピックアップしたところなんですが、無料にしているところもあれば、近隣ということで福津市、宗像市と比較したときに、いわゆる小学生の医療費なんですけれども、通院は古賀市が1,500円、それから福津市が600円、宗像市も600円となっております。
こういう状況で、例えば古賀市の方が福津市の病院に行ったとします。そしたら、窓口で福津市の方は600円ですよと、古賀市の方は1,500円ですよと言われるわけですね。看護師さんが大変気の毒そうな顔をされるそうなんですよ。もう子育て中の方の声なんですが、めちゃくちゃ高いですよというようなお声でございました。この状況、市長、どんなふうに考えられますか。
207 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
208 ◯市長(中村 隆象君) こういうものは常に各市町比較しますと、でこぼこでこぼこしているわけで、常に一番下、安いところに合わすということもなかなか難しゅうございますので、この辺は今後とも近隣市町の動向も勘案しながら変えるべきところは変えていきたいと考えております。
209 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
210 ◯議員(1番 阿部 友子君) 確かに、保護者の方もいろいろで、子育て支援はやっぱり医療費が助成してもらうのが一番うれしいという方もあれば、子どもが病院に行かないという方、もうほとんど病院に行かないという方は医療費なんてあんまり関係ないよというような方々もいらっしゃいます。県の一覧表を見ましても本当にいろいろです。年齢もさまざまでございますが、もし例えば福津か古賀にどっちに住もうかと考えた人がいたとしたら、やっぱり安いほうに行ってしまうというような状況というのもあるんじゃないかなということを思いますので、厳しい中ではありましょうけれども、ぜひ今後とも状況見ながら検討していっていただきたいと思っております。
それと同時に、やっぱり初めて子どもを持つ親とかは、子どものちょっとした変化にはやっぱりすごく不安なんですよね。そういう意味で、すぐ病院にかかってしまうというような状況もあるかと思いますので、いわゆる医療機関のかかわり方とか、それから家庭での看護のあり方とか、そういういわゆる親の不安要素を軽減するような知識の伝授みたいなこと、そういうこともあわせて全戸訪問とか健診のときにやっていただくとまた違ってくるのかなと思ったりもします。
よそでは小児科医とか歯科医とか、懇談会をするとか、いわゆるドクターカフェとかを開いてお医者さんとじかに話をして知識を得るとか、そういうことも行われているということも聞いております。この辺につきまして、いかがでしょうか。
211 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
212 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 小児科医療、またいろんな負担を軽減するために行政としていろんな情報提供のあり方ということは当然考えていく必要はあるかと思いますので、一つはいろんな機関誌を通じた情報の提供のあり方、また全戸訪問する中での情報提供のあり方、さまざまな方法を考えながら、やっぱり不安を解消するための情報提供には今後も努めてまいりたいと考えております。
213 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
214 ◯議員(1番 阿部 友子君) よろしくお願いします。
では、次にいきます。ひとり親家庭の実態把握なんですけれども、なかなか難しいようでございます。これ、6月議会で取り上げましたときに検討したいということでしたので、今回幾つかまとめて取り上げている中の一つでございます。
数の把握、600という数字が一応聞かせていただきましたけれども、数もさることながら、いわゆるひとり親家庭の方がどんな状況にあって、そこの子どもさんの状況がどうであるかというのが大変心配するところですので、やっぱりそれぞれの家庭の事情というのは違いますし、子どもの状況というのも違ってきていると思いますので、きめ細かな支援をするためには、やっぱりそこら辺をきちんと把握するということが必要ではないかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、ひとり親家庭の支援なんですが、これ、前回の分を幾つかまとめて取り上げます。先ほど、その中の一つでありましたみなし寡婦控除の件につきましては、早速28年度から取りかかっていただけるというようなありがたいお答えをいただきまして、大変うれしく思っております。
それから、先ほど答弁にありました日常生活支援についてでございますけど、これも担当課のほうにちょっと数を確認しましたところ、まず申請が必要なんですね。登録申請が必要で、26年度の登録は10名あって、そのうち利用が3名、それから27年度が登録が13名のうち利用が5名ということでした。これは多いのかな、少ないのかなという判断、ちょっと迷っておりましたけれども、先ほどの600という数字を伺いましたら、やっぱりこの数字は少ないんじゃないかなと思います。使ってある方は大変助かってあるということでございます。ですけど、反面知らない方がまだやっぱりたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思います。
それで、前回のときにも部長答弁で情報提供、先ほども情報提供に努めますということでございました。こういういわゆるいろんな手立てを市のほうで用意しときながら、なかなか当事者に伝わらない、この部分の提供というんでしょうか、情報の提供、そのあたりを済みません、どのように取り組んでこられたか、また今後取り組むおつもりか、もう一度伺います。
215 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
216 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 情報提供につきましては、例えばもう窓口にお出でになられたときに必要な情報はある程度お伝えはしているものと思っていますが、特にそれでもさまざまな制度がございますので、やっぱりわかりづらいという声も実際聞いておりますので、今後は来年度策定を予定しています子育てブックをさらに充実していくとともに、やはりホームページやさまざまな媒体を通じた情報提供のあり方も当然検討しながら、わかりやすい情報提供のあり方というものには取り組んでいきたいと考えております。
217 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
218 ◯議員(1番 阿部 友子君) よろしくお願いします。
それから、あと2点なんですが、1点はファミリーサポート事業、これにつきましてなかなかうまく動かないという現状がございますが、これについてはどのような検討がなされましたか、伺います。
219 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
220 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) ファミリーサポートがなかなか利用促進が進まないということは、かねてからの課題として認識はしておるところでございまして、一つはまかせて会員とおねがい会員とがなかなか信頼関係が築きづらいというようなところもございますので、これにつきましては、極力顔の見える関係づくりというものには引き続き取り組んでいきたいと思っておりますし、あとまた費用負担の件についても、今現在他の自治体の状況等も調査をしておりまして、今後今現在の設定が妥当かどうかも含めて、なるべくやはり利用できるようなシステムということについては考えていく必要があると考えております。
221 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
222 ◯議員(1番 阿部 友子君) それからもう一点でございます。空き家対策が古賀市でも動き出したようなんですが、前回ひとり親家庭に空き家を利用していただいては、安価で利用していただいてはというようなお話をさせてもらいました。少し広いうちであれば空き家をシェアするというんでしょうか、ひとり親家庭の方が複数一つの家に住むというようなことも考えられるのかなと思っております。例えば、ひとり親家庭であれば、親同士の助け合いなんかもそこに生まれてくるということで、心強い面もあるかなと思ったりするんですが、この空き家をひとり親家庭に提供していくというようなことにつきましては、いかが検討されましたか伺います。
223 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
224 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) ひとり親家庭に空き家を活用していくということにつきましては、市全体の空き家対策の活用する中での一つの手段といいますか、方法としてということで提示はしていきたいとは思っています。現在、国土交通省のほうでも若干空き家を改造する際の助成もあるということはお聞きしておりますが、これにつきましても、さらに研究をしながら、もし可能であればそういう方向でも導き出せるかなということも含めて、今後研究はしてまいりたいと思っています。
225 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
226 ◯議員(1番 阿部 友子君) よろしくお願いします。
次の点につきましては、先ほどの午前中にもお答えがございましたので、今後とも拡充する方向でぜひよろしくお願いしたいと思っております。
最後の子どもの権利条例の作成なんですけれども、先ほどの御答弁で前向きに検討していただき、作成が進んでいくと捉えさせていただきます。この条例をつくる提案した理由といいますのは、やっぱり今の貧困状態、子どもが抱える、子どもの貧困が問題となりまして、やっぱり子どもが生きることや守られること、育つというその基本的な権利が侵害されているんじゃないかということを危惧しております。日本も子ども権利条約を批准しております。こういうことを盛り込んでいただいて、古賀市の子どもが健やかに生き生きと育つことをぜひ保障していただきたいと思うところでございます。そして、もう一つお願いしたい分は、この策定に当たっては、ぜひ会議の中だけではなくして市民の参画、中でも子育て当事者の参画、それから子どもの参画をぜひ図っていただきたいとお願いいたします。
それでは、もう一つの男女共同参画に移りたいと思います。御答弁では位置づけはということを伺いましたが、最重要な施策であるとお答えをいただきまして安心したところではございますが、それにしましても今議会に提案されております男女共同参画係がまたもや異動するというこの状態、余りにも軽い取り扱いをされているんじゃないかという疑念を抱いております。現在の男女共同参画係の取り組みは大変すばらしいものがございます。企業への働きかけとか防災へのアプローチ、202030に向けての取り組みとか、本当にイベントするときにはあらゆる手を尽くしてのPRとか、本当に大きく評価しているところでございます。
そういう中で、このコミュニティ推進課の、課になるということで、課のほうにいくということなんですけれども、私、このコミュニティと男女共同参画の結びつきというのがどうもしっくりいかないんですね。どのようなお考えを持って組織がえを決定されたのか、なぜ異動することになったのか、その真意を伺いたいと思います。
227 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
228 ◯市長(中村 隆象君) 先ほどの答弁でお答えしましたように、男女共同参画を推進する中で、当面の目標を市役所内での女性の活躍推進ということに掲げておりました。このことにつきましては、先ほど述べましたように、一定の成果が上がったものと判断をしております。今後のこの男女共同参画社会を進めるに当たって、特に力を入れていきたいところは地域でございます。企業、あるいは農業、団体、そういうものにさらに男女共同参画の考え方を普及し、実績を上げていくことが次の段階での必要なことであると認識しております。
そういう意味におきまして、地域コミュニティを総括しております部署が非常に適当であると判断をしておりまして、そこでの新たな活躍を願うものであります。
229 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
230 ◯議員(1番 阿部 友子君) 確かに、地域での根強い性別役割分業意識というものは解決していかなければならない大きな重要な課題だろうと私も思っておるところでございます。しっかり取り組んでいかなくてはいけないと思っています。しかしですね、しかしですよ、男女共同参画の役割というのはそれだけじゃないということはもう今さら申し上げるまでもなくおわかりだと思いますけれども、全庁的にやっぱり全ての部署に、いろんな施策にかかってくることですよね。
そういう意味では、私は福津市のように総合政策部、古賀市で言えば企画課でしょうか、そういうところに位置づけるというのが本来だろうと思うところでございます。今、市長の答弁からいきますと、今地域の問題の解決のために地域コミュニティ課でというようなことでございました。少し農業の話も出ましたけど、例えば農業分野に力を入れようかといったら農業振興課に持っていかれますか。それとも介護とか高齢者の問題を解決しようとしたらサンコスモに行きますか。御答弁だったらそういうことになるんじゃないかなと思うんですよね。いかがですか。
231 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
232 ◯市長(中村 隆象君) 例えば農業、あるいはサンコスモ、当然そういうところに行くということはその分野に限るということになります。しかしながら、そういうところを全部包含したところが今の地域コミュニティ推進室だと思っておりますので、そういうところ全部含めたところで今後そういう地域、一言で言えば地域ですね、地域における男女共同参画を進めるという意味合いがあると考えております。
233 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
234 ◯議員(1番 阿部 友子君) なかなか納得がいかないところでございますが、今回で5回目なんですね、異動が。何で根なし草のようにあっち行ったりこっち行ったりされないといけないのかなというのが本音でございます。そういうこと自体を見ても古賀市の男女共同参画に対しての理解のありようがわかるかなということを思うんですね。地域の問題、確かにありますよ。ありますけれども、コミュニティ室で全体をカバーするというようなお考えはちょっと違うかなということを思ったりもしております。
今、二人体制でございます。頑張ってありますので応援していきたいと思っておりますけれども、二人体制ですのでどこか小さな部屋を一部屋でも設けていただけましたら、そこが拠点となりますし、相談なども受けやすい体制ができるんじゃないかなと思っております。
地域コミュニティ推進室が異動するのであれば、そこがあくよななんて思ったりもしているわけなんですけれども、アクションプランの中にも、総合戦略のアクションプランでは、女性創業支援のワンストップ支援窓口の設立を検討し、女性の活躍を支援するとございます。次の拠点の話と一緒にしますけれども、一部屋を設けていただければ、そこがいわゆるワンストップ支援窓口の拠点にもなるかな、相談もしやすくなるかなというようなことを考えますが、いかがでしょうか。
235 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
236 ◯市長(中村 隆象君) 御意見として承っておきたいと思います。
237 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
238 ◯議員(1番 阿部 友子君) 受けとめていただいて、しっかり考えていただきたいと思います。
次に、古賀市においての男女共同参画はどこまで進んだかという問いでございますが、おっしゃるように、議会の女性の割合、それから管理職の割合にしましても、さまざまな面で県の中ではかなりいいところにいっていると思っております。しかしですよね、しかしながらこういうふうにあちこちに異動するような評価をされているということが本当に残念でなりません。
次に、拠点の話は済みましたね。それで、3番目の古賀市の課題についてでございますが、進んでいるといいながらも、やっぱりまだまだ課題は山積みだろうと思っております。先ほど御答弁の中でもちょっと触れられておりましたけれども、この4月から女性の職業生活における活躍推進に関する法律による女性の活躍推進に向けた行動計画の策定が義務づけられると思っておりますけど、それについてどのような計画なのか伺えればと思っております。
239 ◯議長(結城 弘明君) 人事課長。
240 ◯人事課長(渋田 倫男君) 現在人事課におきまして、今年度中に仮称でございますけども古賀市における女性職員の活躍の推進に向けた特定事業主行動計画というのを策定中でございます。こちらにつきましては、総務常任委員会において進捗について御報告をさせていただいておりますけれども、阿部議員申されるように、国の法律に基づきまして、古賀市が一事業所として計画を策定するものでございます。
241 ◯議長(結城 弘明君) 阿部議員。
242 ◯議員(1番 阿部 友子君) 後期計画の中に入っていくのかなと思います。そういうところで考えていかれるということなんでしょうかね。古賀市が男女共同参画について進んでいるといいながらも、やっぱり先ほど市長がおっしゃいましたように地域の課題というのは大きいですし、女性の管理職につきましても、まだまだというところがございます。それから、御答弁にありましたワーク・ライフ・バランス、そういうことについても課題があり、やっぱりまだまだ取り組んでいかなければいけないという部分があると思っております。そういう意味で、コミュニティ推進課に移りましても、ぜひ頑張っていただきたいと思うところでございます。
政府は、昨年の末に第4次男女共同参画基本計画を閣議決定いたしました。その中で、目指すべき社会として次の四つを掲げています。1番目に、男女がみずからの意思に基づき、個性と能力を十分に発揮できる多様性に富んだ豊かで活力ある社会。2番目に、男女の人権が尊重され、尊厳を持って個人が生きることのできる社会。3番目、男性中心型労働慣行などの変革等を通じ、仕事と生活の調和が図られ、男女がともに充実した職業生活、その他の社会生活及び家庭生活を送ることができる社会。4番目に、男女共同参画を我が国における最重要課題として位置づけ、国際的な評価を得られる社会としております。
先ほどの御答弁では、重要な施策であるということは認識いただいていると思っておりますが、国は改めて第4次計画に男女共同参画を国の最重要課題としっかり位置づけております。古賀市におかれましても、ぜひ同じ位置づけで、重要だと位置づけていただきまして、全庁的に取り組んでいただきたいと思っております。
以上で、質問を終わります。
243 ◯議長(結城 弘明君) 以上で、阿部友子議員の一般質問を終結いたします。
………………………………………………………………………………
244 ◯議長(結城 弘明君) ここで暫時休憩いたします。
午後2時13分休憩
………………………………………………………………………………
午後2時25分再開
〔出席議員18名〕
245 ◯議長(結城 弘明君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
一般質問を続けます。
次に、伊東洋子議員。
〔伊東議員 登壇〕
246 ◯議員(2番 伊東 洋子君) こんにちは。ふくおか市民政治ネットワークの伊東洋子です。
通告に従いまして、2件質問いたします。
1件目は、市民の不安な気持ちに寄り添う相談事業へについて質問いたします。少子化で子どもの数が減っているにも関わらず、生活保護以下の収入で暮らす子育て世帯が過去20年間で倍増し、子育て貧困146万世帯と先日の新聞でも特集が組まれていました。子どもの貧困率が福岡は19.9%と、全国ワースト4位に入っており、古賀市でも13.44%との報告がありました。この数字を見るだけでも困難な状況にある人が増加していることがわかります。しかし、近年近所つき合いがない人や心配事の相談相手がいないなど、人と人とのつながりが希薄になり、子育て、介護、貧困、虐待、ひきこもり、不登校、失業、生活困窮など、生活課題も多様化し増大している状況にあります。
困ったことがあっても相談する相手もなく、またどこに相談していいかもわからず深刻化してしまうケースもあります。市民の不安な気持ちに優しく寄り添い、揺りかごから墓場まで、どんな困り事にもワンストップで解決に導いてくれる相談事業が今後ますます重要になってきていると考えることから、以下質問いたします。
1、相談窓口から次への連携は。
2、古賀市にもコミュニティソーシャルワーカーの配置が必要では。
以上、2点について市長に答弁を求めます。
次に、2件目の発達障害児の保護者の負担軽減をについて質問いたします。古賀市は教育立市を掲げ、日本一通いたい、通わせたい学校を目指し、スクールソーシャルワーカーを配置するなど、人的配置に予算をつけ配慮していただいております。今年度は、小中学校全学年少人数学級の実現と前進した取り組みが示され、中学生を子育て中の親としてもとてもありがたいことです。
しかし、それだけの手立てをしているにもかかわらず、三、四年前から子どもたちの様子が明らかに違ってきているのを感じます。授業中、落ち着いて座っていることができない、自分勝手な行動をとるなど、学校によっては学級崩壊状態にあるクラスもあり、子どもも教師も保護者も疲弊している現実があります。
2012年に文部科学省が全国の小中学校の通常学級に在籍する児童・生徒のうち、人とコミュニケーションがうまくとれないなどの発達障害の可能性のある子どもの数が6.5%に上ることを報告しています。40人学級で1クラスにつき二、三人の割合になります。そのうち4割の児童が特別な支援を受けていないこともわかりました。
発達障害は脳機能の発達が関係する生まれつきの障害です。発達障害のある人はコミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手で、その行動や態度は自分勝手とか変わった人、困った人と誤解され、親のしつけや教育の問題にされがちです。発達障害の周囲の理解がなかなか進まない中、不安や悩みを抱え子育てをしている保護者も少なくありません。また、仕事を持つ親にとって通級指導教室への送迎が大きな負担になっています。支援を必要とする子どもが保護者の状況にかかわらず支援を受けられるよう、また保護者が子どもの障害について理解が深まる取り組みについて質問いたします。
1、通級教室の送迎について、保護者以外の協力体制の検討は進んでいるか。
2、保護者が子どもの障害を理解し、サポートしていくためにも、保護者が相談できる場や学習できる場が必要では。
以上、市長、教育長に答弁を求めます。
247 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
248 ◯市長(中村 隆象君) 伊東議員の御質問につきまして、1件目の1点目と2点目及び2件目の2点目を私から、2件目の1点目を教育長からお答えいたします。
それでは、1件目の御質問、市民の不安な気持ちに寄り添う相談事業へについてお答えします。
1点目についてお答えします。市では、さまざまな相談窓口を開設しておりますが、相談内容によっては他の部署や関係機関と連携をとりながら必要な
サービスの相談や支援を行っております。
2点目についてお答えします。既存の制度では、相談支援の対象になりにくかった市民のため、平成27年度より生活困窮者自立支援法による相談支援事業が始まりました。本市では、福祉課に係を新設し、相談支援事業を行っております。この事業は、複合的な課題を抱える市民の相談を幅広く受けとめ、必要な支援につなげていくものであり、御本人からの相談に限らず、民生委員、福祉会、社会福祉協議会など、関係機関からの相談や情報などに基づき、連携をしながら訪問活動を含めた相談支援を行っております。今後も引き続きこの相談支援事業にしっかり取り組んでいきたいと考えておりますことから、コミュニティソーシャルワーカーの配置については、現段階では考えておりません。
2件目の御質問、発達障害児の保護者の負担軽減をの2点目についてお答えします。障害のある子どもの保護者に対しては、古賀市障害者生活支援センター咲において、子どもの障害について不安や疑問を解消する相談事業や、同じ立場でしかわかり合えない思いを話し合うピュアカウンセリングを行っております。発達ルームにおいては、就学前児童を対象に電話相談を初め、面接相談も行っております。また、保護者を対象に自分に合った子育ての方法を学ぶノーバディーズ・パーフェクト事業や児童のグループ指導時に学習の場を設けております。
249 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
〔教育長 長谷川清孝君登壇〕
250 ◯教育長(長谷川清孝君) 伊東議員の2件目の御質問、発達障害児の保護者の負担軽減をの1点目についてお答えいたします。
古賀市通級指導教室の送迎につきましては、設置規則第8条において、原則として保護者同伴で行うものとしておりますが、保護者や子どもの実態を考慮しながら巡回指導も行っております。また、古賀市ファミリーサポートセンターの活用もお勧めしております。
251 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
252 ◯議員(2番 伊東 洋子君) それでは、順次質問させていただきます。
古賀市においては、日ごろから市民の困ったに対応するために、ホームページに困ったときの相談室を載せていたり、昨年は古賀市暮らしの便利帳を全戸配布するなど、工夫、努力をしていただいているのを大変ありがたく思います。いつでも市民に必要な情報が手に入るよう、毎月発行されている広報こがに定期的に相談情報を掲載したり、市役所ロビーに相談情報コーナーを設置するなど、もう一段古賀市の相談事業の周知を進めていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
253 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
254 ◯総務部長(中野 敏明君) さまざまな印刷物、今おっしゃいました暮らしの便利帳、あるいは広報こが、そういったものをもちろん市民にも見ていただきたいと思っておりますし、古賀市においては、なんでもきくコーナーというのを第一庁舎の玄関入りまして左側のところに設置しておりますので、そういったところも活用していただきながら、市民のさまざまな御相談には対応していきたいと思っております。
255 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
256 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 今お話にも出ましたが、古賀市でどこかに相談しようと思ったとき、一番初めに訪れるのがなんでもきくコーナーだと思いますが、現在なんでもきくコーナーに配属されている職員が男性ばかりで、女性が相談しづらいとの声を聞きます。全ての市民が気軽に相談できる体制を整えるためにも、なんでもきくコーナーに女性職員を配属していただけたらと思いますが、市長、いかがでしょうか。
257 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
258 ◯市長(中村 隆象君) 貴重な御意見だと思います。今すぐということはちょっとお約束できないかもしれませんが、今後ぜひそういう方向で検討をしていきたいと考えます。
259 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
260 ◯議員(2番 伊東 洋子君) ぜひよろしくお願いいたします。
市役所もサンコスモもどこに行けばいいかわからずきょろきょろしていると、職員の方がすぐに声をかけてくださいます。しかし、残念ながら市民の中には、相談には行ったが思ったところにつないでもらえず窓口で終わってしまったとか、家族が身障者になり今後どのような手続をしていけばよいか資料が欲しかったのに出してもらえずがっかりしたという方もいて、相談に訪れた市民にとって必ずしも行ってよかったという状況でないこともあるようです。市民に優しく寄り添う相談事業のためにも、今後どのような取り組みが必要だと思われますか。
261 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
262 ◯総務部長(中野 敏明君) さまざまな相談窓口ございますが、例えばですけども、今市民国保課の窓口、非常にいろいろ手続でかなり多くの市民の方もお見えになっていますが、ここにもフロアマネジャーといいまして、そういった手続をする際に非常にわかりやすく御説明するスタッフも配置しておりまして、そういったなんでもきくコーナーも含めまして、そういった職員も配置しながら市民の方々により寄り添ったような対応を今後も心がけていきたいと思っております。
263 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
264 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 前回、同僚議員のほうから福祉コンシェルジュの話も出ておりましたが、検討は進んでおりますでしょうか。
265 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
266 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 福祉コンシェルジュの配置等につきましては、まだ具体化は今のところは考えていませんけれども、相談された方、相談者に寄り添ったようなきめ細かな対応ができるようにということで、これはサンコスモだけじゃなくて全庁挙げて研修等も必要だと思っていますし、またそういうのを日々の業務の中で取り組んで、心がけていくようにはしたいと思っております。
267 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
268 ◯議員(2番 伊東 洋子君) ぜひよろしくお願いいたします。
私は、昨年生活困窮者自立支援全国交流大会で高知市生活支援相談センターの取り組みを学習しました。初めは、庁内の窓口が相談者へパンフレットを渡すだけの状態があり、市民は市役所とセンターを何度も往復したり同じ話を何度もしなければならなかったそうです。しかし、関係課との情報交換方法を検討し、情報共有シートを作成し、庁内で定期的な連絡会を開催し、横のつながりを持って課題に対応していく関係をつくっていったとのことでした。高知市生活支援相談センターの3原則は、1、相談窓口として全ての相談を断らない。2、困難な状況でも当事者への支援を諦めない。3、問題の解決につながるまで投げ出さないということでした。
古賀市にも要保護児童ネットワークのように、いろいろな機関が連携して問題解決につなげているのもあります。しかし、まだほとんどがそれぞれの課だけで対処している縦割りの状況があります。関係各課が横のつながりを持って、背景にある課題に対し包括的な対応をしていくことができれば、相談する市民にとっても話しにくい内容を何度も話さなくてもよくなり、市民にとっても行政にとっても望ましい形になると思いますが、市長いかがでしょうか。
269 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
270 ◯市長(中村 隆象君) そのような要望といいますか、があることは受けとめて、今後よりよい相談体制、いかにあるべきか検討してまいりたいと思います。
271 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
272 ◯議員(2番 伊東 洋子君) ぜひよろしくお願いいたします。
ここで、配付いたしました資料をごらんください。1枚目が古賀市の連携強化をイメージしたものです。裏が高知市生活支援相談センターの庁内連絡会での各課での連携体制です。古賀市も先進事例を学び、市民の不安な気持ちに寄り添う相談体制に変えていく必要があると再度お願いし、次の質問に移ります。
1点目は、相談窓口にみずから来ることができた相談者について質問いたしました。2点目は、困っているけど孤立していて人のつながりが乏しく、どこに相談していいかわからない、また困り事をうまく話せないなど、自分からSOSをなかなか出せない方を救う手立てがないかと思い、質問いたします。
現在、ほとんどの社会制度が申請主義になっており、助けてもらえる制度があっても自分から申請しないと利用できません。もらえるお金をもらえない、減るはずの負担が減らない、使える
サービスを使えない、黙って待っていても助けてもらえません。また、年配の方に多いのですが、人様に迷惑をかけたくない、役所の世話にはなりたくないなど、公的な制度を利用するのを遠慮する傾向があります。このように、相談に行くこと自体ハードルが高いと感じる方もいて、結果利用したほうがいいのに利用しない人が出てきています。申請に行くことすら困難な市民への対応は、どのように行っているでしょうか。
273 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
274 ◯総務部長(中野 敏明君) 申請に行けない方、幅広いさまざまな方がいらっしゃると思います。今、おっしゃっているのが生活困窮者ということでおっしゃっている、もしそうであれば、先ほども答弁ありましたように、福祉課の中に生活困窮に対する総合的な窓口を新設し、それで対応しているというような状況にございます。
275 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
276 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 古賀市では、66名の民生委員、児童委員の皆さんが日々地域を回り、困っている人を発見し、相談に乗り、行政などにつなぐ役割を担ってくれています。しかし、民生委員さんの活動は責任も重く、なかなかなり手が見つからない現状もあります。また、民生委員さんは児童委員も兼ねているのですが、どうしても高齢者を担当する人と思っている人が多いことや、自治会に加入しない人が増加傾向にあり、どの人が民生委員なのかを知らないということもあります。困っている人を発見し、解決につなげられていない現状があります。このような現状を市長はどうお考えでしょうか。
277 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
278 ◯市長(中村 隆象君) やっぱり困っている人もある程度努力せないかんと思います。広報をちゃんと見るとかですね。大人ですから民生委員の存在がわからないとか、そういうのはやっぱりちょっとまずい。全部市のほうからその人のところまで行って手を差し伸べるというのは、なかなかそこまでいかんと思います。お互いにやっぱり努力しないといかんと思います。しかしながら、そういう方もおられるということは十分に認識して、今後も民生委員さんにもその辺のところをぜひ考慮していただくようにお願いしたいと思います。
279 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
280 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 全ての人が市長のように強くないので、優しくお願いいたします。
最近は制度ごとの縦割り、申請主義がもたらすマイナスに対して、地域単位、総合的窓口、伴走型支援、積極的発見、住民とともに対処しようという方向が明確になってきました。地域の解決できない問題に対応していくためにも、豊中市のようなコミュニティソーシャルワーカーを配置し、地域での問題解決能力を高めていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
281 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
282 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 地域における相談体制というところで、一つは豊中市の例、御紹介いただいている分につきましては、参考にする部分はあると思いますけれども、今現在古賀市におきましては、先ほど市長も答弁申し上げましたように、各地域にいます民生委員、児童委員、また福祉会、また社会福祉協議会も含めてさまざまな方が日ごろの見守り活動等を通じていろいろ相談も受けているというような状況もございますので、まずはそういった既存の民生委員等の活動を充実していきたいというところで今現在考えているところでございます。
283 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
284 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 豊中市では、各小学校区ごとに何でも福祉相談窓口を設置し、民生委員と指定する研修を受けた校区福祉委員が住民の相談窓口として寄り添っています。解決できない課題はコミュニティソーシャルワーカーが関係機関や町のさまざまな社会資源を活用し、公・民でともに支える仕組みをつくっています。相談に来た市民に寄り添い、一緒に動いて各関係機関で申請手続きなどを行うことはもちろんですが、地域の困ったにコミュニティソーシャルワーカーがすぐ動き、一緒に考えながら行政にできること、地域にできることを確認し、相談に来た方を支えるネットワークを地域で丁寧につくっていっています。
配付資料の2枚目をごらんください。
豊中市の地域の支援のネットワークの仕組みです。古賀市にもこのような仕組みができたら本当に住み続けたい、住みたいまちになると考えます。市長、いかがでしょうか。
285 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
286 ◯市長(中村 隆象君) 相談に寄り添うということにつきましては、古賀市でもかなりの程度手を尽くしてやっていると思います。あと地域においては、やはり民生委員さんだけではなく、向こう三軒両隣の助け合いというものも今後ますます重要になってくると思います。市としてもできるだけのことはしたいと思いますけれども、やはり地域の住民同士、あるいは本人もやはり日ごろのおつき合いをきちんとするとか、そういうことも含めてトータル的に助け合いといいますか、困った人を助けるということにつなげていきたいと考えております。
287 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
288 ◯議員(2番 伊東 洋子君) それでは、ぜひ実現に向け、一歩踏み出していただくよう、強く要望し、次の質問に移ります。
今回の2件目の通級指導教室の送迎についての質問は、私の前任の倉掛小竹からの引き継ぎになります。2年前の9月議会で吉村部長にファミサポも含めて今後研究してまいりたいと御回答いただいておりました。研究の進捗状況をお聞かせください。
289 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
290 ◯教育部長(吉村 博文君) 先ほど教育長からも御答弁がありましたが、まず基本的には規則の中で原則として保護者同伴が基本と考えております。どうしても保護者同伴で通級できない場合につきましては、実態に応じて巡回指導をしているところであります。
前回、私のほうからファミサポにつきまして研究しますというお話しました。親御さんがお仕事の場合とか当然通級に一緒に行けないという状況は当然あると思います。その場合につきましては、ファミリーサポートセンターを今後、今も御紹介していますが、積極的に推奨等をしてまいりたいと考えております。それとあわせまして、県に対しましては、通級教室の新設増級あたりをあわせて要望してまいりたいと考えてございます。
291 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
292 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 支援の必要な子がふえているので、増設のこと、お話、とてもうれしく思っております。よろしくお願いいたします。
市長は、比較的軽度の障害のある児童がふだんは自分の学級で勉強しながら決められた時間に特別な指導を行うための教室があるのを御存じでしたか。
293 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
294 ◯市長(中村 隆象君) 軽度の障害のある児童が普通の教室で勉強するということは知っておりますが、特別な教室といいますか、各小学校、あるいは中学校に設けてあるということについてはちょっと詳しくは知りません。
295 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
296 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 今、お話ししています教室のことを通級指導教室といいまして、古賀市ではことばの発達改善指導を受けている児童が古賀東小通級指導教室で48名、古賀中通級指導教室で18名、学習面、情緒面の指導を受けている舞の里小通級指導教室で35名とその数は年々増加傾向にあります。教室への登下校は保護者の付き添いが必要です。しかし、共働きの家庭もふえ、通級教室に通わせたいのに仕事を休めない、またひとり親家庭など仕事をかけ持ちしている方もいて、仕事を休むことはそのまま収入減につながるという厳しい現実もあります。
私の友人も舞の里小の通級指導教室にお子さんを通わせていますが、春から仕事を変わるので、送っていっても迎えに行けなくなるため、介護タクシーに迎えに行ってもらうなど、いろいろな方法を探してみたそうです。しかし、1回2,300円もかかるということで、仕方なく来年度から通級指導を断念するということでした。
このような状況を教育長は御存じでしょうか。
297 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
298 ◯教育長(長谷川清孝君) 発達障害のお子さんが一部通級指導教室のほうに通級しておられる、その送迎が保護者にお願いせざるを得ない状況というのは承知をしております。県の方針そのものが特別支援学級につきましては、それぞれの障害児において一人でもその学校に可能な限りつれていくという方針が今打ち出されております。通級指導教室につきましては、拠点校方式ということで、今議員おっしゃいましたように、ADHD通級指導教室については舞の里のほうに二教室、そして言語につきましては東小学校のほうに3教室ございます。
今、私どもがそういう状況を把握しながら考えているのが、学級のつけかえができないかどうか、今県教委のほうに私がじかに当たっているところでございます。つけかえというのは、担任が県費負担教職員でございますので、東小学校に言語のできるある程度専門性のある教職員3名加配としてつけております。これを8小学校ございますので、東小学校に2学級残してほかの学校に1学級設けることができることが可能なのか。あるいは、東小学校に1学級残して、あとの7校の中に1校ずつ回すことができないのかというふうなのを今連携をとりながら、いい情報をもらえるということを信じながら動いております。そういうふうなことをすれば、東小学校に保護者が送るということが二つの場所につけかえが可能であれば、少しは改善ができるかなと思っております。
それから、介護タクシー等というお話もございましたけれども、そこら辺は先ほどファミリーサポートセンターの活用も含めて、今後どの程度まで市として支援ができるかというのは、さらに検討は進めてまいりたいと思っております。
それから、今の通級指導教室、保護者が連れていくというメリットもございます。直接指導を受けている先生からお子様の改善の状況であるとか、家庭でこういう支援をしてほしいというふうなのが原学級の担任から間接的に聞くのではなく、じかに聞けるというメリットもあるということも御承知願えればと思っております。
以上のような形で、最大限の努力はしてまいりたいとは思っております。
299 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
300 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 今、発達障害を持った子たちがふえている状況で、本当はマンツーマンが望ましいのにどうしてもやっぱり人数が多くなっている関係でペアで指導しているという部分もあるので、今のお話、本当に前進しているなと思ってうれしく思っております。
あと、先ほど言われましたメリットのことなのですが、やはり自分の学級、学校に帰るというパターンをとっていますので、大抵のお子さんが朝一、二時間目を利用したり、終わりの五、六時間目を利用したりというパターンがとても多いそうです。五、六時間目に受けている方は保護者が先生とお話する時間があるのですが、一、二時間目とか三、四時間目を利用してらっしゃる方は、もうそのまますぐに学校に連れていかないといけない状況があるので、なかなか話を相談したりする時間は持ててないというのが現実のようです。状況をちょっとお知らせさせていただきました。
自分の学校に通級指導教室がある子は、保護者の送迎がなくても通級ができます。送迎している保護者にとって不公平と感じている方もいます。通わせたいのに通わせられない、また通ったほうがいいのに親の都合で通えないなど、本当に支援の必要な子たちに必要な支援が届いてない現状があります。送迎が困難な家庭はファミサポやシルバー人材などの利用ができるよう、サポート体制を整えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
以前、倉掛小竹の質問からもう2年が経過しています。研究をしている間にも救えていない子どもたちが確実にふえています。保護者の負担軽減のためにも早急に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、2点目の質問に移ります。乳幼児健診、保育園、幼稚園での巡回で支援が必要な児童はサンコスモにある発達ルームで指導を受け、心身の発達を促し、社会生活や集団生活への適応能力の向上を図っています。発達ルームでは、保護者の学習会や親同士の交流もあり、お互いに悩みを相談したり情報共有したりして、就学してから交流ができているそうです。しかし、小学校に入学してから支援が必要と判断された子たちは、保護者同士がなかなかつながる機会もなく、計画されていた学習会も結局開催されなかったりと、発達障害について学ぶ機会が不足している現状があります。保護者の発達障害児を育てる上での不安を少しでも取り除いてやるためにも、親同士が悩みを相談したり、発達障害についてきちんと学んでいくことが重要になってきていますが、教育長、定期的に学習会や交流会などの実施に取り組んでいただけないでしょうか。
301 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
302 ◯教育長(長谷川清孝君) 障害のあるお子様、あるいはその障害についての理解ということでの学習会等という御質問かと思っております。現在、古賀市では19年度から、恐らく他市に先駆けてだろうと自負はしておりますけれども、ひまわり教室、古賀市特別支援教育相談室というのを設けております。そして主任相談員を2名配置しております。デスクそのものは教育委員会の学校教育課の中にございます。学校のほうにもそのリーフレットをきちっと配付をして、全保護者に周知をしていただくようにしております。そういう方々の利用をまずは促進を19年度からしておるところでございます。各学校においてその使用の頻度が違うというのが現状でございますので、今後は校長会等で大いにこれを活用してくださいということでお願いをしてまいりたいと思っております。
それから、また20年度から特別支援教育支援員というのを、これも他市町に比べて早目に、そして人数的にも各学校に1名ということで配置をしております。こちら非常勤ということで、学校にいる時間というのは制限はされますけれども、こういうふうな方への相談とか、あるいは研修会での活用とかいうことも可能でございますので、再度校長会等で勧めてまいりたいと思っております。
そのほか、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、あるいは校内には県の研修を受けた特別支援教育コーディネーターもおりますので、そういうふうなのを活用していただければと思っております。それから、手前みそになりますけれども、私も教育センターに3年間おったときに、県の代表としてADHD等の研究ということでリーフレット等重なりましたので、18年度から校内検討で先生方の御指導、要望があれば行っているところでございます。
303 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
304 ◯議員(2番 伊東 洋子君) ありがとうございました。
それでは、現在支援の必要な子たちをどうやってキャッチしているでしょうか。
305 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
306 ◯教育長(長谷川清孝君) 古賀市には就学支援委員会というのがございますので、そこで大学教授、あるいはお医者様、あるいは特別支援学校の先生、各学校の特別支援教育に精通した担当者等々入れて、検査も含めて適切な把握をしておるところでございます。
307 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
308 ◯議員(2番 伊東 洋子君) キャッチするための機会として乳幼児健診は予防健診課、就学前健診は学校教育課、子ども発達指導訓練事業は子育て支援課と教育部と福祉部両方に関係しておりますが、連携はどのようにしていらっしゃるでしょうか。
309 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
310 ◯教育長(長谷川清孝君) 今議員おっしゃったものにつきまして、今私が説明しました就学支援委員会の中にその部署の担当者も全部入っております。
311 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
312 ◯議員(2番 伊東 洋子君) 子ども巡回発達支援事業で、保育所と幼稚園を巡回していますが、残念ながら無認可保育園はこの中には含まれていません。ぜひ今後は無認可保育園も巡回に加えていただき、早期に発見できる体制を整えていただければと思いますが、市長いかがでしょうか。
313 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
314 ◯市長(中村 隆象君) 私、今その辺のところは即座にお答えできません。済みません。
315 ◯議長(結城 弘明君) 伊東議員。
316 ◯議員(2番 伊東 洋子君) それでは、ぜひ研究していただいて、よろしくお願いいたします。
それでは、まとめに入らせていただきます。知り合いのお母さんが我が子をあの子は特別な子として扱われるのが本当にこたえるときがあると話してくれました。発達障害児に対しての周囲の理解がなかなか進んでいないのが現実です。ちゃんと発達障害について理解することで子どもたちの抱える困難や保護者の悩みを少しでも取り除いてあげられます。子育てに悩み、生きづらさを感じている保護者の負担が軽くなるよう、支援の強化をお願いし、私の一般質問を終わります。
317 ◯議長(結城 弘明君) 以上で伊東議員の一般質問を終結いたします。
………………………………………………………………………………
318 ◯議長(結城 弘明君) ここで暫時休憩いたします。
午後3時01分休憩
………………………………………………………………………………
午後3時10分再開
〔出席議員18名〕
319 ◯議長(結城 弘明君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
一般質問を続けます。
次に、井之上豊議員。
〔井之上議員 登壇〕
320 ◯議員(13番 井之上 豊君) 皆さんこんにちは。公明党の井之上豊です。
2011年の3.11東北大震災から5年、テレビの特別番組を見るたび、命のはかなさ、大切さを改めて感じます。突然の予想できない自然の大きな力に対して人は何もできない、そんな気がしました。しかし、予想できること、予防できることができれば、大方の人の命は救えるのではないかと思います。
最近の医学、医療の技術の進歩は目覚ましいものがあります。病気の早期発見、早期治療が命を救う一番の方法です。古賀市の市長を初め所管の皆様には本当に日ごろ頑張っていただいておられますが、特定健診、がん検診の受診率は厳しい状況です。そこで、本日は古賀市民の
健康づくりについて質問いたします。
古賀市は高齢化率23.5%、昨年4月、一人当たりの高齢者医療費は全国でもトップクラスの医療費がかかっています。それはせっかくの特定健診を受診することなく、病気を重篤化させているからと思います。がん検診、特定健診の受診率を上げ、病気の早期発見、早期治療で医療費削減に努力しなければいけない状態です。
古賀市データヘルス計画を見ましたが、データはよく研究してあります。しかし、受診率を上げる対策がほとんどないと思います。がん検診一つとっても、平成25年は胃がん13%、大腸がん17.8%、肺がん13.2%。全国の平均は、男性胃がん45.8%、男性肺がん47.5%、女性の肺がんが37.4%、女性の大腸がんが34.2%と、そして先進国においては50%から85%の受診率であります。古賀市よりはかなり受診率がよいことがわかると思います。市として、健診の受診率をどう上げていくか、検討はされているのか、このデータをどう活用するか、また啓発活動はどのように進められているのかという観点から質問いたします。
一つ、市として受診率を上げる計画はあるのか。
二つ目、昨年末に公表されたがん対策加速化プランについては、どのように取り組まれていくのか。
三つ目、ピロリ菌の検査については、将来どう取り組んでいかれるのか。
この3点を質問いたします。
321 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長
中村隆象君登壇〕
322 ◯市長(中村 隆象君) 井之上議員の御質問、古賀市民の
健康づくりについてについてお答えします。
1点目についてお答えします。特定健診、がん検診の受診率の向上のための取り組みについては、これまでもさまざまな工夫をしながら実施しているところです。平成27年度に実施し、一定の成果が見られた特定健診の未受診者への電話勧奨を平成28年度においても実施することとしており、ポスターや個人への勧奨通知などによる啓発もさらに工夫をしながら進めてまいりたいと考えております。また、ヘルス・ステーションや自治会活動を通じた口コミでの市民同士の誘い合いの風土の醸成など、あらゆる手段を講じていく所存でございます。
2点目についてお答えします。がん対策加速化プランは、これまでもがん対策推進基本計画に沿って進めているがん対策のうち、おくれが見られる分野を加速化することで、がん死亡率減少につなげることを狙いとしております。特に、自治体に求められているのは、がん検診の受診率向上など、がん予防が主な分野となっております。また、受診後の精密検査についても徹底していく必要があるため、従来から行っている啓発や受診勧奨についても引き続き行ってまいります。
3点目についてお答えします。平成28年度に胃がんリスク検診ピロリ菌の検査として、二十歳への検診を行うことで予算を計上させていただいております。このことについては、検診を行うだけでなく、がんについての啓発も狙いとしているところです。死亡原因の1位ががんであることから、若いうちからのがん予防や今後の健診受診の大切さなど、二十歳の節目に啓発したいと考えており、将来的にも継続して実施したいと考えております。
323 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
324 ◯議員(13番 井之上 豊君) 特定健診とがん検診の受診率向上のため、これはほぼ同じようなことになるかと思います。それで、一緒にちょっと進めていきたいと思いますが、まず先ほど市長が言われましたように、死亡率のトップがやはりがん、その中でも発生の要因として、まずトップが喫煙、その次が感染症が要因となる分、それからもう一つが飲酒、お酒ですね。これががん発生の要因のトップ3になります。そして、がんの死亡の要因となるものも同じようにその三つが挙げられております。こういうことから考えますと、やはりがん検診、特定健診を受けるこちら側の意識の問題が非常に大きくかかわってくるのではないかと思っております。
国民の二人に一人はかかっているといわれていますがんを予防する上で、重要な検診の受診率向上に向け、厚生労働省は2015年補正予算、16年度の予算で対象者に受診を呼びかける個別受診勧奨、再勧奨を強化し、個別勧奨の対象に胃がん、肺がんを追加するほか、効果的、効率的な勧奨を行うため、新たに対象者の意向や日程の希望を調整。昨年10月に公表されました政府のがん対策加速化プランに基づく取り組みで、いずれも市区町村に対する補助事業として実施を促しております。
この意向調査として、診療無料クーポン券の未使用者や会社等で行う職域健診の対象者の状況が掌握できていない実情を踏まえたもので、具体的には市町村が対象年齢の人に対し、受診の意向や日程の希望、職域検査での受診の有無等についてのアンケートを実施。その結果をもとに、受診日を設定したり、対象者の特性に応じたメッセージを郵送や電話で伝えるなどして受診を促すという、そういう今市長の御答弁にあるとおり、そういうことを推進するという形になっております。
国は現在、がん検診受診率50%の目標を掲げておられます。古賀市としての目標、またその取り組みについていかがでしょうか。国は50%という高い目標を掲げてこれを推進していこうとしておりますけれども、古賀市としてはどの程度の目標を掲げられるのでしょうか。
325 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
326 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 国もさまざまな方法で何とか特定健診、またがん検診の受診率を上げようということで対策が練られておりまして、市としましてもそれを参考にしながら進めていきたいと思っていますが、まず今までの状況で国がアンケートした内容にもよりますと、健診を受けない理由ということで、やっぱり心配なときはいつでも医療機関を受診することができるからというのが一番多い原因にもなっています。また、時間がとれなかったとか、面倒だからというようなことが次に入ってくるわけですけれども、そういった状況を見ながら、市としましては、やはり健診が受けやすいような、例えば土日の健診だとか、そういう受けやすいまず環境もつくるというのが一つの大きな考えているところでございます。
それで、目標の受診率につきましては、28年度につきましては特定健診は35%を目標とするということで設定をさせていただいているところでございます。また、がん検診につきましても、明確な目標というよりも大体30%をめどに何とか受診率を上げていきたいということでは考えていまして、実際予防健診課のほうでは毎年さまざまな工夫をしながら、少しでも受診率が上がるような取り組みも検討して取り組んでいるところでございますので、何とか来年度に向けては、少しでも受診率が上がるようにということで、また保健福祉部を挙げて取り組んでいきたいと思っています。
327 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
328 ◯議員(13番 井之上 豊君) この加速化プランは、受診率向上のほか、学校教育の場でがんの教育、医師への研修、またがん患者の心、体の痛みを和らげる緩和ケア、体力の低下、勤務調整などの就労支援など、がん患者に対する支援がありますが、古賀市はそのがん患者に対する支援はどのように進められていくおつもりでしょうか。
329 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
330 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) まず一つは、がん、いわゆるがん患者といわれます方の在宅での生活、いわゆる終末期をどのように支えていくかというような緩和ケアにつきましては、医療機関、かかりつけ医、またさまざまな関係機関、福祉分野も含めて連携をとりながら対応していくということで今のところは考えているところでございます。
331 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
332 ◯議員(13番 井之上 豊君) がんは、先ほど言いましたように、日本で昭和56年より死因の第1位であり、平成26年には年間約37万人が亡くなりました。生涯のうちに約二人に一人ががんにかかると推定されています。こうしたことから、依然としてがんは国民の命と健康にとって重大な問題であるとともに、がん対策は1億総活躍社会の実現に向けても重要な施策であると思います。
日本のがん対策は昭和59年以降、肺がん10カ年総合戦略、そしてがん克服新10カ年戦略、第3次対がん10カ年総合戦略と、10年ごとに戦略の改定を行い、施策を実施してきました。さらに、平成19年の4月には、がん対策を一層推進するために、がん対策基本法が施行され、基本法に基づきがん対策総合的かつ計画的な推進を図るため、がん対策推進基本計画が策定されました。それ以降、がん患者を含めた国民ががんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会の実現を目指して、国と地方公共団体、がん患者を含めた国民など、関係者が一体となってがん対策を進めているさまざまな施策により、がん対策の進捗は見られるものの、基本計画中間評価報告では、平成19年から10年間の目標はこのままの状況では達成が難しいと予測されています。
その理由として、たばこ対策、それからがん検診受診率向上に向けた施策がおくれているなどを挙げています。こうした状況を踏まえて、平成27年6月1日に厚生労働省主催でがんサミットを開催いたしました。この中で、1、がん予防、2、がんの治療研究、3、がんとの共生の3点を柱としたがん対策加速化プランを政府として策定。1のがん予防で上げられているのが受診率向上です。科学的根拠に基づく正しいがん検診を受診し、必要に応じて精密検査を受診することは、がんの早期発見、適切な治療、がんによる死亡者の減少につながる。したがいまして、がんによる死亡者を減らし、確実に救える命を救うために、外国に比べて低い状況にあるがん検診の受診率向上が最重要ですと、やはりここでも言われております。
このため、基本計画では受診率50%を目標に掲げて取り組んでいます。具体的に平成21年よりがん検診無料クーポン券の配付や一人一人の受診勧奨が行われています。また、健診の制度管理や企業に対する普及啓発など行われ、このような取り組みで受診率はやや上昇傾向であるようですが、いまだ目標の50%には達していない。国際的に見ても、先ほど言いましたように、先進国が50%から80%に対して、非常に日本としては低い水準であります。
ここで、このがんサミットで実施すべき具体策として、受診勧奨の方法、制度の管理、検査項目などを継続して把握する、精密検査受診率にも目標値を設定、かかりつけ医、それと薬剤師による健診、精密検査の受診勧奨を進める、市町村が継続して受診勧奨を実施できるよう受診勧奨の事例集の制作、マニュアルの制作、周知、研修を通じて受診勧奨の方法を徹底する、受診率向上のため施策については実施されているかどうか把握し、実効性のある仕組みを講じるとあります。古賀市が考える古賀としての実施すべき具体策、これはどのようにこれから考えていかれますか。
333 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
334 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) まず一つは、受診勧奨についてですけども、今年度より例えば未受診者につきましては、電話による受診勧奨を実際行っているところでございまして、これについてはかなり効果はあったと認識をしております。この受診勧奨につきましては、また以前からはがきによる受診勧奨等も行っていますし、今後も引き続き行っていきたいと思っています。
あと、受診率を上げるための対策としまして、今後はやはり企業を対象に、ターゲットに受診をしていただくということも当然働きかけていかなければいけないということを考えていますので、例えば商工会を通じて健診を実施していただくようなお願いも行っていきたいと考えています。
それと、やはりまず健康に対する意識をやっぱり持ってもらうということも大切だと思っていますので、日ごろのやはり生活習慣、たばことか飲酒等も含めて自分に対する健康に関する関心を持っていただくための取り組みとして、例えば地域の中でのヘルス・ステーション事業を通じた意識の向上等も含めて力を入れていきたいということで、受診率を上げるとともに、そういう意識の向上面についても力を入れて取り組んでいきたいと考えております。
335 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
336 ◯議員(13番 井之上 豊君) 私の知り合いで、この特定健診、がん検診を受けて胃がんが見つかったと。その方ががん保険に入ってありました。がんと判定されると300万おりるというそういう保険なんですけども、これが早期発見、早期治療ということで1週間の入院で完治されております。そして300万いただいて車を買ったとか、そういうことを言われておりました。もう一人、私の知り合いで体の調子が悪いけど受診、こういう検査をするのが延び延びになってですね、やはりがんが重篤化し、最後には亡くなるという、そういう方もいらっしゃいました。
その方が簡単に治療ができて、すぐ社会復帰できればいいわけですけども、その方が死ぬまでの間に、その家庭の大黒柱である一番の収入源になってある方、その方が入院して亡くなるわけですから、家族の方にとっては非常にたまらないものがあります。ですから、本当にこの特定健診、がん検診で受診して、自分自身の病気を発見して、そして早期発見、早期治療ということをすぐできるのであれば、本当に大変なところから脱出することができるわけですので、今後ともこの健診の受診率を上げると。それと同時に、早期発見というそういう部分をうたっていただきたいと思います。
それと、先日、市のほうからこのがん検診と受診率、それから精密検査、要精密検査の分の統計もいただいたんですけども、本当であれば、要精密検査ということであれば100%の方が精密検査を受けていただきたい。それが100%なんてないんですよ。もう下手したら30%とかそういう数字があるわけですね。これは本当にもう死んでもいいよというような、逆に言えばですね、そういう思いもします。ですから、この健診の受診率を上げるとともにですね、精密検査の受診率も上げていただきたいと、そういうふうに切に思いますので、これはよろしくお願いしたいと思います。
それでは、次に移ります。次に、ピロリ菌の検査の件についてですけども、ピロリ菌の感染率は衛生環境と相関すると指摘され、50代以上の日本人の70%から80%以上がピロリ菌に感染していると言われております。ピロリ菌の感染経路はまだはっきり解明されていませんけども、経口感染、口からの感染が主な経路と考えられております。上下水道が整備されていないような地域や国では感染率が高く、先進国では日本が際立って高い感染率、これは我々50代以上に限ってのことですけども、しかし衛生状態が改善された今日、若い世代の感染率は急速に低下しています。また、感染していても消化性潰瘍が必ず発生するとは限っておりません。ピロリ菌の検査方法ですけども、この件についてお伺いしたいと思います。
大枠、二つに分かれます。ピロリ菌の検査については、内視鏡を使わない方法と使う方法。そしてまたこれが三つに分かれます、細かく分けるとですね。このたびピロリ菌の二十歳の検査をしていただくという予算を計上していただきましたけども、仮にもしピロリ菌の検査をしていただくとしたら、このうちどういうものを使って検査をしていただくのでしょうか。
337 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
338 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 来年度計画をしています二十歳を対象としたピロリ菌の検査につきましては、まずピロリ菌の抗体検査とペプシノゲン検査、これを合わせたいわゆる血液検査によるまず抗体の検査を行いまして、その後に例えば抗体があるという方につきましては、ピロリ菌の除菌をまた別途していただくというようなことになります。このピロリ菌の除菌につきましては、今のところ市の助成はしないということで考えていますので、市内の医療機関に委託をして実施をするという方向で考えているところでございます。
339 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
340 ◯議員(13番 井之上 豊君) 抗体、血液検査という方向性でありますけども、二十歳の市民の方がやりやすい、注射するとというような、そういうことをするとまた受診率が低下せんやろうかというような思いもしますけども、ことこれは命にかかわることですので、私も二十歳の方に、いやもう絶対やってよということで勧めていきたいし、本当にこの受診率を上げるために、私自身も本当に協力をしていきたいと思います。
あと、これ、将来のことですけども、古賀市民の健康を考えたときに、こういうピロリ菌検査、これは胃がんを抑止するということで非常に必要になってくるかもしれませんけども、来年度は二十歳ということですが、じゃあその次はということを考えますと、将来先々はどういう形で進んでいくのでしょうか。
341 ◯議長(結城 弘明君) 保健福祉部長。
342 ◯保健福祉部長(青谷 昇君) 今回、初めての取り組みということで若い人をターゲットに、今二十歳ということで絞らせていただきました。今後については、その当然状況も見きわめながら、また他自治体の取り組み等も勘案しながら検討していくことにしたいと思っています。
343 ◯議長(結城 弘明君) 井之上議員。
344 ◯議員(13番 井之上 豊君) がん対策は高齢者医療費の削減のことだけではなく、本当に命にかかわることだけに、もっともっと広げていっていかなければいけないと思います。今後ともどうか所管の方には努力して頑張っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わります。
345 ◯議長(結城 弘明君) 以上をもって井之上豊議員の一般質問を終結いたします。
────────────・────・────────────
346 ◯議長(結城 弘明君) これにて、本日の一般質問を終結いたします。
以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。
これにて散会いたします。
午後3時39分散会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
古賀市議会...